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政治的意図はありません。


…カラン、からん…

おっと、相談者が来たようだ。

「…あの。」

「いらっしゃい。どうぞ、ここへ。」

そう言って、向かいのソファへ促す。

「..ありがとう。」

そう言って、今回の相談者…“アメリカ”が、ソファへ座る。

「どのようなご相談で。」

「…嗚呼、えっとな…」

目を逸らし、こちらを見ない。よくあることだ。

「ゆっくりで大丈夫ですよ。」

「ありがとう。…俺はな、若くして覇権国になった。」

ゆっくりと語りだす。悩みを、これまで解決できなかった悩みを言葉を紡ぎ語る。

「そして…なんと言えばいいんだろうな。」

「…俺は、疲れたのかもな。全ての国と仲良くし、世界の中心の役割を果たす。それに、疲れたかもしれない。」

「…..なぁ、究明者さんよ。」

ゆっくりと視線をこちらに寄越し、言葉を続ける。

「お前は…俺を、救えるか?」

そんな質問を寄越す。答えは一つだ。

「えぇ、勿論。…ですが、見つけるのは貴方です。」

それを言うと、少し眉間にシワを寄せて音を発す。

「俺が?…お前が、じゃなくてか?」

「はい。私は悩みを聞き、そして助言を致します。」

「それ以下でも、以上でもありません。」

この言葉を返すと、視線を逸して言葉を言った。

「…そうか。じゃあ…」

「…俺には、なんて言うんだ?」

俺は少し悩む素振りを見せてからこう答える。

「…貴方は、強いです。精神面も、軍事も。」

「なので…」

「一寸先は闇、三寸先は光。」

そう言うと、困惑の顔を浮かべながらこちら見る。

「…なんだ、それ。」

「未来は分からない。だけれど、時間が経てばいい方へ進むということです。」

「…、はぁ…?」

訳が分からないと言うように、視線を絡める。

「…こう言えば簡単でしょうか。信じていれば救われる。宗教のようですが、本当のことです。」

「…そうか..」

少し考える素振りをしてから、ソファから立ち上がりこう言った。

「今日はありがとう…話を聞いてもらえて、少しスッキリしたよ。」

「…もし、分からなくなったら..また来るよ。」

「はい。お待ちしています。」

そう言い、扉を開け出ていった。


さて、次の相談者の用意をしないとな。

次の相談者は…貴方かもな。




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