私、立花ゆうり。12歳。新中学生。
(楽しみだな〜。友達できるかな。卒業までに彼氏作りたいなー)
そんなことを呑気に考えながら教室に向かった。
緊張していながらもどんな子がいるのかが楽しみでワクワクしていた。
ガラガラガラ、と扉をゆっくり開け教室に入った。
その場には氷のように冷たい沈黙が流れていた。
私はロッカーを見つけるのに苦戦しながらもやっと見つけ席についた。
帰宅後、私はすぐに学年LINEやクラスLINEに入れてもらえた。
クラスLINEで自己紹介をしようとなり、みんなからのメッセージがポンっと少しづつ増えていき、私も流れに乗り自己紹介をした。
そしてイソスタグラムをやっていた私は先輩との繋がりも多かった。
そう、そこが私の恋の始まりだった。
半年ほど経った頃ー
「おはよーゆうり!」
そう言ったのは小学校が違ったけれど仲良くなった宇田花音。
その子はどんな子とでも明るく接していわゆる”陽キャ“だった。
そして1番仲の良い小学校が一緒だったけれどあまり話したことはなかった染谷絵梨。
「おはよ!あれ、今日髪下ろしてんの?いいじゃん」
私がそういうと絵梨は少し頬を赤らめた。
「あー、好きな子できたの?」
そう聞くと絵梨は頷いた。
「いいじゃん!だれだれ?」
興味津々な私は絵梨に質問攻めをして聞き出した。
「小林悠人先輩。」
小林悠人…どこかで聞いたことあるような?
そういえばイソスタ繋がってたかも。
「へーいいじゃん笑がんばれ」
私は絵梨にそう言い、席に戻った。
いいなぁ、私も好きな人欲しい。
半年経っても私にはなかなか好きな人ができなかった。
この人いいかもと思ってもやっぱり顔が無理だ、なんかちがう、を繰り返していた。
来年入ってくる子にかけるしかない。
そう思っていたのに。
続く
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