ヴァルツ目線
(弦月)
神と話してるから
今来た加賀美さんからの電話に出れなかった…
話し終わったらかけ直そうかな…
『のぉ弦月よ』
「どうされました?」
『甲斐田くんは今何をしておる』
「?分かりません彼は今現世にいます」
『ならば今すぐ長尾くんも連れて現世に戻りなさい。あの子の魔力が消えかかっておる』
「…それは真ですか?」
『こんなくだらぬ嘘はつかぬわ』
「承知しました。すぐ戻ります」
…ヤバい 早く戻らないと
魔力が消えかけてる?そんな馬鹿な
はるくんは研究しかしてないけど
桜魔の中では魔力量は多い方だ
それなのに消えかけてるってことは晴くは、
『焦るでない』
『確かに魔力が消えかけておるが』
『何者かが注いでいるようじゃ少しずつじゃが増えておる』
「じゃ、じゃあはるくんは!」
『しかし、甲斐田くんは助けてもらう代償を払わねばならぬ』
「代償?」
『彼は長い眠りにつくだろう。
その中で襲い来る悪夢に耐えなければなら
ぬ。とても痛々しく惨たらしい夢じゃ』
『耐え抜けば彼は目覚めるだろう』
「……耐えきれなかったら?」
『二度と目覚めぬ』
「…………ゎかりました」
『長尾くんもここに呼びなさい』
『儂が転送しよう』
「ありがとうございます」
〈弦月!いきなりどうした!?〉
「僕の記憶読んで。説明してる時間が惜しい」
〈…おいおいまじかよ〉
『では転送するぞ。甲斐田くんを救ってやっとくれ』
「はい」
きっと彼を救うのは僕たちじゃないだろう
なんて思いながら現世…しかもはるくんの病室に転送された
さすが神だな…なんて思っていると
《弦月さん!》
って社長に呼ばれる声がした
よく見渡すと病室にはROF-MAOメンバー全員がいた
皆の顔は蒼白で
今にも倒れるんじゃないかと思うほどだ
……その中でも独りだけ酷い顔をしている人物がいた
彼は
「はる…」
と呼びながら手を握りしめていた
《弦月さん!良かった来てくださったんですね》
「さっき神に教えてもらいました」
来るのが遅くなってすみませんと謝罪する前に
《傷を術?で治せませんか?!》
と言われた
「刺傷なら直せると思います」
そう言い術を施した。
傷が治ってもはるくんは目覚めない
皆が焦りを感じているのが分かった
今は、何も言わない方がいいのか?なんて考えていると
〈…晴目覚めるかわかんないらしいです〉
「?!景くんっ何言ってるの?!」
〈ROF-MAOの皆さんには言っておかなきゃダメだろ?!〉
「でも言うタイミングってもんが…」
僕たちがピリついていると
【静かにしてくれん?】
というとても冷たい声が聞こえた
【景くんどういう事か説明してや】
〔…そんな〕
剣持さんは膝から崩れ落ち
加賀美さんは無言で拳を握りしめ
不破さんは、、
【でも目覚めんって決まったことやないんやろ?】
と言った
正直びっくりした
不破さんが1番ショックを受けると思っていたから
「はい」
「僕ははるくんなら大丈夫だって信じてます」
「彼には”生きる理由”がありますから」
【にゃはは…俺の事〜?】
「…そうですね」
「何で知ってるんですか?」とは聞かなかった
【まぁ晴は負けへんやろ】
【俺のコブンやからな】
そう言って晴くんの頭を撫でる手が少し…
震えていた事を口に出す人はいなかった
コメント
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めっちゃ続き気になります😭✨️ BADEND、HappyEND…両方待ってます((コソッ))