この頃の私は、正直、シュンくんのことなんかすっかり忘れてた。叔母さんの部屋で叔母さんに教えてもらいながら麗の世話をしてれば、シュンくんのことを考える余裕なんて全くなかった。
そりゃそうか、だってシュンくん、なんにも役に立ってないんだもん。生活費ってことで五万円だけ入金してくるけど、それさえ毎月ちゃんとってわけじゃなかった。てか、だんだん、入金されないことが増えていった。これじゃ向こうの部屋の家賃にもならない。
だから出産一時金もどんどん減っていく。叔母さんが私の生活費を出してくれててもだ。
スマホで口座の明細を見て、私はものすごく不安しかなかった。
『叔母さんがいなかったら、私も麗も死ぬしかなかったんじゃ……?』
そんな風にしか思えなかった。
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