ちょっと遅れました〜(;´Д`)スミマセンッ! 前回はキヨが倒れたところからですね〜、、!ちょっと短めですがどうぞ〜!
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「キヨ! キヨ! しっかり!」
こーすけがグレーのパーカーを掴みながら言った。
――けど返ってくるのは、かすれた声と涙だけだった。
「なにこれ……どうすんの!? 救急車呼ぶ!?」
ヒラはスマホを握りしめる。指が震えて、うまく押せない。
フジは真っ青な顔で、キヨの顔をのぞき込んだ。
「おい……頼む、返事してくれ……!」
キヨの呼吸は浅く速い。額には汗、頬は真っ白。胸を押さえて、苦しそうに口を動かす。
「……た、す……け……」
小さな声がもれた気がした。でもあまりにかすれていて、本当に言葉だったのか分からない。フジが耳を近づけても、喉の奥の震えしか聞こえない。
「……っ!! 今、“助けて”って言った!?ちょっ…!待って…!?キ…キヨ…!?まじで大丈夫か!?…」
フジの声が上ずる。
必死に呼びかけても、キヨの目は焦点が合っていない。視線が宙をさまよい、返事はない。
ヒラの手はガタガタ震えていた。スマホの画面に「119」が浮かぶ。
「もう呼ぼうよぉ…! ねえほんとにやばいって…!」
「落ち着け!…….早く!早く救急呼べ!」
フジが叫び、ヒラの背中を押す。
「しっかりしろ、キヨ! 聞こえてるだろ!? 返事しろ!」
こーすけが少し泣きそうな顔で叫ぶ。
ーーしかしキヨには、もう何も聞こえなかった。
声は見えているのに、音はない。唇が動くのが見えるだけ。部屋は静まり返り、世界から音が消えていた。
「っ……!」
キヨは必死に息を吸おうとするが、胸は苦しくて、呼吸が追いつかない。視界が揺れ、光がにじんでいく。
「大丈夫だからな! 絶対助けるからな!」
こーすけの声も、その必死さだけが見えるだけで、耳には届かない。
テレビには司会者の笑顔。けれど音はなく、ただ動いている映像だけが不気味に流れていた。
フジが叫んだ。
「……っ! まだ!? 病院!…っ急げ!!」
その言葉を合図に、三人は一斉に動き出す。
ただただ焦燥だけが。
三人を病院へと急ぎ立てていた。
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ちょっとまじで暇なんで、新しいストーリー出そうかなって思ってます!!(毎週水曜日に出す予定です!)
よろしくおねがいします!!