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提督Side
薬指に指輪をはめた。と言っても、書類上だけの関係だが。
相手はかの有名な戦艦「大和」。
263メートルの巨体に46cm三連装砲を備えた大艦巨砲主義全開の戦艦である。
彼女と強い絆を結んだ理由は一つ。
燃費を良くする為だ。何しろ、彼女は何をするにも資材を食う。
ので、少しでも消費量を抑える為にケッコンカッコカリをした。
そのことも、彼女には伝えていたはずだったのだが……
「提督。本日のお昼は如何致しましょうか。
大和の特製ランチは如何でしょう?コンソメスープにオムレツ、ラムネもありますよ!」
……とにかく、距離が近い。
いつもいつもお互いの息遣いを感じられるような近距離で喋られる。
嫌ではないのだが……困る。
しかも彼女は全て理解していて、それでいてこの行動を起こす。
「……大和」
「はい、提督!」
「……近い」
「? これがいつも通りでは……?」
「いや、そうなんだが。そうなんだが近い。」
「……駄目、でしたか……?」
「駄目ではないんだが……いや、その、なんというか……」
「迷惑でしたよね、ごめんなさい、提督……」
ああ、大和。その顔を辞めてくれ。その、捨てられた子犬のような顔を。
私が悪いことをしているような錯覚に陥ってしまう……!
……あぁ、どうしたら良いのだろうか……
大和Side
提督、大和は知っています。
提督は大和が好きでこの指輪を渡してくれたのではないこと。
でも、大和が近くにいるのは嫌じゃないこと。
時間はたっぷりあります。今からでも遅くはないはずです。
絶対、大和を好きにさせてみせます。
大和は、提督が大好きです。世界で1番。
それと同じくらい、提督も大和を好きになってください。
この指輪に、ふさわしいくらいに。
コメント
3件

儚いストーリー好こすぎる…。 大和が奮闘してるのもすごくすごく良い。 提督がこの後大和のことを好きになるのかならないのかが気になるところ()

面白かったのだ。 儚いなぁ…