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気が付くと俺はベッドの上にいた
丁寧に布団も掛けられており、外にいた時の寒さは残ってなかった
死に損なったと察するのは簡単だった
?「え!?起きた!?」
状況の把握が終わった後、女の人がびっくりした声を出した
俺以上に驚いているかもしれない
「あの、、、」
内心困惑しているが、持ち前のポーカーフェイスを活かし問いかける
?「あっ、す、すみません少し待ってください」
「え」
そういうや否や彼女は足早にここから出ていった
更に困惑が重なるがとりあえず情報を整理しよう
まず、俺は元いた軍基地からスパイの疑惑が掛けられ国外追放された
行く宛ても無く、路頭に迷っていていつの間にか意識を失った
そして目が覚めるとここにいた
外を見れば雪は積もっておらず少し地面が湿っている程度だった
その為、少なくとも雪が溶ける以上の時間は経っている
、、、何日ぐらいや?
途中から段々と増える情報量に頭がパンクしそうになる
こういう時はメモしたい
最後にこれだけ
目が覚めると居た部屋には俺だけではなく、女性がいた事
どこかで見た事あるような気もするが、気の所為だろう
彼女は俺の目が覚めた後、この部屋を出た
、、、誰かに報告しに行ったのか?
いくつか分からないこともあるが、ある程度は整理できた
とりあえず、助けて貰ったお礼はしなければならないな
?「すみませんお待たせしました」
そう言って入ってきた先程の女性
その後ろには白髪の見るからにイケメンの人がいた
「いえ、えっと、助けて下さったんですよね?」
なんの意味もないが、一応の確認
?「まぁ、そうなるのかな?」
何故か曖昧な表現で白髪の男が返してきた
助けて貰った事に変わりは無いのなら感謝はしなければ
「ありがとうございました」
そう言えば、相手は目を細め、何かを探るような視線になった
何か変な事を言ったかと思い少したじろぐ
?「、、、単刀直入に聞きます、貴方はa国の幹部の方ですよね」
何故知っているのか
その言葉を聞いた時、頭に引っかかっていた見覚えが分かった
「、、、そうです、色々ありまして」
ここで嘘を付くのは得策では無い
かと言って、全てを語る訳にもいかない
?「そっか」
そう短く返してきた白髪の、、、
日常国総統、クロノア
その後ろでずっと待機しているのは初めに出会った女性、、、
日常国幹部、しにがみ(ちなみに男)
もう必要ないと思って締まっていた記憶が戻ってきた
おそらくここは日常国
情報によれば幹部は3人に総統が1人と少数
だが、精鋭揃いと聞いた事がある
油断は出来ない
彼は立っている状態から足を曲げしゃがんだ
そうすれば、俺と目が真っ直ぐと合う
kr「君は、、、ショッピさんはa国をどう思ってる?」
どうやら名前まで知られているらしい、恐らく国外追放の事を知られるのも時間の問題だろう
それにしても、妙なことを聞いてくる
a国をどう思ってるか?
そんなの決まってる
「あそこは仲間想いの暖かい場所です」
あそこの理念は仲間に優しく、敵に厳しく
文字で見れば学校を彷彿とするが、内容的には仲間内に甘く、敵には容赦なくと言ったような物だ
つまり、スパイと疑われたら容赦なく追放となる
仲間内では本当に絆があったと思う
だからこそ、追放で済んでいるという見方も出来るが
そう答えた時、クロノアさんは表情を崩さなかったが、しにがみさんは苦虫を噛み潰したような顔をした
はて、おかしなことを言っただろうか
kr「そっか、ありがとう」
そう言ってクロノアさんは合わせていた目線をズラし立ち上がった
kr「体調が良くなるまでここに居ていいからね」
そう言い残し、2人はこの部屋から出ていった