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先日の祭りの神社で変死体が発見された、祭りの記事を書くのが忙しく噂程度に聞き流していた。そよがあまり祭りを楽しめなかったからと言い林檎飴の専門店に行くことになった。待ち合わせ場所に着く今日はそよにもらった羽織を着た、奇遇なことにそよも矢太郎の贈ったワンピースを着ていた。林檎飴の専門店に着いたがちょうど定休日らしい、そよが肩を落としていた。すぐに矢太郎に向き直り「お店閉まってるから別のお店いく?」
矢太郎はすぐに無理やり笑っていると気付いた、そこでそよに提案した。「林檎飴を作ってみないか?」
最初こそ驚いていたそよだが、思いの外乗り気だった。
八百屋で林檎を買い矢太郎の家に行く、鍋に砂糖を入れて水を少し注ぎ火にかける。
林檎に棒を差し液状の飴を纏わせる、少し置いておくと飴が固まり林檎飴の完成。
さっそくできた林檎飴を食べるそよが食べにくそうにしていたので食べやすい様に切るかと提案した、切ることによって食べやすくなった林檎飴を小さい口で美味しそうに食べている。矢太郎はそよの口元に飴の欠片が付いていることに気づいた、笑いながら矢太郎は頬に付いてると言う動作をした。そよは戸惑いながら何故か矢太郎の頬に軽く口付けした、矢太郎は硬直していた。そよはそよのことでいっ恥ずかしさから俯いてしまった、その後誤解を解くのに時間が掛かった。矢太郎は難儀していた、そよは何故頬に口付けしたのか、恋仲でもないのに矢太郎は頭の中がそよのことでいっぱいになっていた。そよは、矢太郎が好きで相手もそうだと気付いているからあんなことを…と思い口付けしたら全く違うことで、恥ずかしさでいっぱいだった。そよは散歩がてら探偵事務所に向かった、矢太郎は考え過ぎて頭が熱くなったので冷ますために外へ出た。ついでと言って依頼の確認をするため探偵事務所に行くことにした、事務所に着いて扉を開けた時驚いた。そよがいた、そよもまさか矢太郎が来るなんて思ってもみなかったので驚いて硬直してしまった。気まず空気で沈黙が続いた、最初に沈黙を破ったのはそよだった。「昨日はごめん…急に。嫌だったよね」
「そんなことはないよ、少しびっく
りしたけど…こっちの言葉不足で」
やはりぎこちない、矢太郎は覚悟を決めて口を開いた「そよ!今日は月が綺麗ですね」
そよは驚いたがすぐに「私死んでもいいわ」
と言って微笑んだ。
少しキザな告白だが返答は決まっていた、その後そよと矢太郎はお互いに支え合いながら幸せを噛みしめている。