テラーノベル
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トイレから出ると、先ほどの位置関係が変わっていた。
衣織があの優とか言う女の席へ移動しており、
ついでに詩織も衣織の近くで何やら観察しているようだった。
(…まぁ、見た感じ付き合い方は変わってないな。)
(…流石って感じか。)
そうして自分が最初に座っていた席へ戻る。
すると何か感じ取ったのか、むくりとマオレイが眠りから覚める。
「……ン……どっか行ってたノ…?」
「……トイレに行っただけ」
「…トイレかァ。…そっか」
(…なんだコイツ。なんか思うところでもあんのか…?)
冷静を装って黙ったまま。
『 カララ、カラン 』
どこからかそんな音が聞こえた。
ふと視線を横にスライドする。
音を立てていたのはあの胡散臭い「天城レイ」とか言う奴がサイコロを振るっていた。
何か計算しているようなその仕草を横目で観察する。
暫く見ていると、レイがゆっくりと俺の方を向いてきた。
…コイツ、かなりヤバい奴だろ
薄く背中に寒気を覚える。
レイは気にした様子もなくニコリと微笑んだ。
俺はそれが余計に不気味に見えた。
何となく嫌で視線を自分の目の前のカウンターへ落とす。
水と、置きっぱにした、器材が入っているバッグ。
元は氷だった水を一気に煽って、マスターにもう一杯頼む。
「ふぅ…」と一息。
今日は何だか、厄介ごとに巻き込まれそうな匂いがする。
意識を逸らすべく、再びゲーム機を取り出してゲームを始めた。
#🚫😎💣️
榎本 夏樹
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コメント
3件
天城さんもしかして有栖のことについてなにか気づいてる……?毎度面白いですっ
も〜マジで楽しみ!書くのうますぎでマジで尊敬します!
読了しました…今回も、空気感の積み重ねがとても巧みだなと感じました。主人公がトイレから戻って、ほんの一瞬の間に変わっている関係性の“間”の描き方が絶妙です。特に、マオレイが「そっか」と短く返すところに、言葉にしない何かを感じさせられて、思わずドキッとしました。そして天城レイの微笑みの不気味さ…あの一瞬で背中に寒気が走る感覚、すごく伝わってきました。“厄介ごとに巻き込まれそうな匂い”という一文に、これから始まる波乱の予感が詰まっていて、続きが気になる終わり方でした…!