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うわぁぁぁぁぁぁ目から水がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッッッ(((( やつがれぇぇぇぇぇぇ!!君ってやつはぁぁぁぁぁぁ!!!もう今すぐ二人の下に行って下敷きになりたい(?) やつがれとだざむの絡み……最高だ…()
思い出してしまった話
BEASTのネタバレがガッツリあります。
BEASTを読んだことが無いと訳わかんなくなる話です。
これは私の妄想でしかないので苦手な方は見ない事をおすすめします。
設定
・主に芥川視点
・太宰治→「」
・芥川龍之介→『 』
ビルの屋上で中島敦と死闘を繰り広げた。
勝った。勝てた。
それでもずっと頭に霧がかかった様だった。
中島敦と会ってから、頭にずっと霧がかかっていて、モヤモヤする感覚だった。
まるではっきりしない、
よく分からない状態。
初めて此奴と戦った時、違和感があった。
受けた事がある様な攻撃。
見た事あるような異能。
でも、記憶には無い。ある訳が無い。
初めて戦ったんだから。
しかし、今はそんな事関係無い。
『(早く、黒衣の男を…、銀を……。)』
そう思った時、
現れた。
四年半前に見たあの男。
顔が包帯で覆われている、黒い外套の、
ポートマフィアの首領。
僕の復讐するべき相手。
男は歩きながら話し始めた。
奴の話に引っかかる部分が幾つかある。
‘’船上の戦い‘’
何の話か分からない。
けれど、その言葉を聞いた時頭に断片的な映像が流れた。
自分は黒い外套を着ていて、目の前には服装の違う中島敦の姿。
そして船の上にいる。
ぼやっとした映像。
頭が痛い。
何の記憶だ。
訳が分からない。
混乱の中その男の話を聞いていた。
この世界は可能世界であり、別の世界は幾つもある事。
書いた事が事実となる白紙の文学書の存在。
今の状況は四年半前から計画されていた事。
その計画はこの可能世界を守る為ものだという事。
そう、男は云った。
黒衣の男はビルの柵に脚を掛けた。
自分の頭には疑問が浮かんだ。
この男はポートマフィアの首領だ。
人を殺め、裏切り、どんな非道な事も行って、地位を築いた人間。
それなのに何で。
何で自らの命を失うとしても、
この世界を守ろうとしたのか。
この世界にはこの男にとってそこまで執着する様なものがある様には見えない。
何故だ。
僕は男に問う。
‘’何故この世界にそれ程迄に執着するのか‘’
と。
男は答えた。
「_でもね、」
男が続きを云う前に再び頭痛がした。
また、頭に映像が流れる。
ほんの僅かな時間。
一秒にも満たない。
此処はポートマフィアの本部の中だろうか。
固く、冷たい地面。
奥に見えるのは複数の死体。
自分は先刻見た映像と同じ服装だった。
しかし、目の前にいる人間は中島敦ではない。
自分を見下している。
黒いスーツ。包帯で覆われた腕と顔。その男の手には拳銃。自分に向けられている。
この包帯の男は……!
黒衣の男!!
しかし、今目の前にいる姿とは少し違う。
先刻から何なんだ。
この訳の分からない映像は。
男が続きを喋る。
「でもね、」
「此処は彼が生きて、小説を書いている唯一の世界だ。 そんな世界を消させるわけにはいかないよ。」
『……ぅっ。』
その言葉を聞いた途端、一瞬激しい頭痛がした。
その反動で地面に手を着く。
一気に映像が流れ込んでくる。
違う。映像では無い、記憶だ。
先刻迄の頭の霧が晴れていく。
『(思い、出したっ…!!僕は……僕はっ!)』
『太宰さんっ!!!』
男の名前を叫んだ。
僕は顔を上げた。
そして前にいる黒衣の男……、太宰治を見た。
涙が溢れた。
太宰は今まさに背を空に預け、計画達成の目前にあった。
名前を呼ばれ、驚いた表情をした。
そんな事、思いもしなかったから。
しかし、もう彼の身は空中にある。
気付けば自分は走り出していた。
何も考えず、
身を投げた太宰さんの元に、僕の師の元に。
空中にある太宰さんの身体に思い切り抱き着く。
『太宰さんっ!太宰さんっ!!!』
「…っ!」
太宰さんは目を見開いて僕の顔を見た。
そして全てを理解したような表情を浮かべ、
「芥川、君っ…、?」
「駄目じゃあないか…、笑」
「上司の指示には従わないと…、ね?笑」
太宰は微笑んで云う。
その目には微かに涙が浮かんでいた。
そして、重力に抗わず
落ちていく。