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ワンクッション!
この小説には以下の要素を含みます。
・擬人化
・私の妄想全開&推し優遇
・「ゆっくり育てていってね!」のネタバレ(キャラクターなどのネタバレがあるかも知れません)
以上のことが許せる女神のような心の持ち主様はどうぞお進み下さい。苦手な方はブラウザバックをお願いいたします。
それではどうぞ。
剣豪「今日はこの辺で!おつかれさん」
田舎の町の、小さな稽古場。師匠――剣豪のそんな声が響く。
騎士「ふぅ……ありがとうございました。」
金髪で肩につかない長さで切り揃えてある髪を揺らし、綺麗に礼をする青年、騎士。
狂戦士「ありがとうございましたー!」
真っ赤なボブの髪に狼の耳を生やした人狼の女の子――狂戦士も、礼をする。
剣豪「まあ、なかなか良くなったんじゃねぇのか?あとは、まだまだそのでかい剣、ちゃんと振れてねぇな。振った後の隙がでかい。」
重戦士「……はい。ありがとうございました。」
剣豪に相手をして貰っていた水色の髪の女の子――重戦士に、一通りアドバイスをすると、重戦士も玄関の方へ歩いていく。
剣豪「ほら、さっさと着替えてこい。お前もな。」
剣士「はーい!」
剣豪に背中を押され、紫の髪の女の子――剣士も道場から出ていく。それを見た剣豪は道場の裏口から道場を出て行った。
向かう先は道場から程近いこじんまりとした神社。賽銭箱まで真っ直ぐに歩いて行き、10円玉を放り込むと、もうここ最近毎日しているように参拝し、本堂を後にする。
剣豪「(俺がどれだけ強くても、手掛かりも無いんじゃ何も出来ねぇ。……あいつらの為に、俺は何もしてやれねぇ。そうなった時……俺は……
ごめんな、反応速度。ゆゆゆ。俺はお前らのことを、神とやらに丸投げすることしか出来ねぇ。)」
しかし、その日は違った。
?「お兄さん!ちょっといい?」
剣豪「……?」
後ろから声をかけられ、振り向く。そこには剣豪より少し若い背格好の、和服を着た女の人が二人立っていた。ベージュの髪を肩に付く長さにしている方が話し始める。
雷神「私は雷神!こっちは風神ね。私達、ここの神様なんだけどね、」
剣豪「神様……ねぇ。」
剣豪は諦めたような笑いを返す。無理も無いだろう。
風神「雷ちゃん、やっぱ信じて貰えてないよ……?」
二人のうち、緑のロングヘアーの方――風神が、雷神に小声でそう言う。
雷神「まあそうだね……そうだろうね……それでね、ここ最近さ、ずーっとうちの神社に通ってるでしょ?えーっと願い事が……「教え子さんが見つかりますように」……だっけ?」
そう言って雷神は風神の方を振り向く。風神も頷いている。
剣豪「……!俺が願ったこと……わかるのか?」
雷神「まあね!だって神様だもん!」
剣豪「(そっか……)それで、神様が俺に一体何の用で……」
雷神「えーっとその……手伝いたいな……って……戦うなら一緒に戦いたいな……って……ダメならいいんだけど……」
剣豪「本当か!?……でも、手掛かりもねえのにどうやって……」
雷神「あっ……」
それで雷神は言葉を失う。
風神「えっと……手がかりになるかはわからない……ですけど、その、ダンジョン地方で最近モンスターが大量発生しているのはご存知でしょうか?」
剣豪「ああ。」
風神「その辺りに、……なんでしょう、人を狂わせてしまうような……操られてしまうような……そんな魔力を感じるんです。発生しているモンスターを統率しているのもその魔力で、どうやらその魔力を持つ存在の下に、4人の幹部がいる……そう聞きました。」
剣豪「幹部……?」
風神「はい。……その中に剣闘士が二人……一人は黒いコートを着ていてとても素早くて、もう一人は変わった色の刀を扱っていて、花びらを操っている……と、そう聞いています。心当たりはありますか?」
剣豪「……!」
剣豪の頭には、忽然と道場から姿を消した二人の剣闘士が浮かんだ。風神の話す剣士と、師匠が思う剣闘士は完全に一致していた。
雷神「風ちゃんそんな話どこで……」
風神「……えっと……風さんがそう言ってて……合ってるかどうかはわからないけど……」
剣豪「いや……多分そいつだ。……つまり、その親玉を倒せばいいんだな?」
風神「はい……合っているかどうかは行ってみないと分かりませんが……」
剣豪「わかった。」
雷神「じゃあ早速明日出発ね!あっそうだ、名前聞いてなかったね。」
剣豪「剣豪だ。」
雷神「剣豪君ね!よろしく!じゃ、明日神社ね!」
剣豪「ああ。」
そう言って神社をあとにした。
剣豪「(手掛かりは掴めた……ならあとは、そいつをぶっ倒すだけだ!無事で待ってろ……絶対助けに行くからな……!反応速度!ゆゆゆ!)」
追記
風ちゃん(ふうちゃん 雷神が使っている風神の呼称)
風さん(かぜさん 風神が使っている風の呼称)
です。風神は風と会話することが出来ます