Teacher「じゃあ、今日も部活とかサボんなよ~」
studens「「は~い」」
Teacher「未津~、お前のこと言ってるんだぞ~…?」
未津「え…私別にちゃんと部活行ってるよ?」
Teacher「フジコ先生が昨日怒って職員室いたぞ…(汗)」
未津「あッははははッ!w」
未津「フジコ切れてたんだw」
Teacher「お前と唯月くらいだよ…温厚なフジコ先生キレさせるの…(汗)」
未津「そう?フジコ思ったよりキレやすいよ?」
唯月「ガララ…」
未津「あ、いっちゃんだ~」
未津「んじゃ!さよ~ならw」
Teacher「はいはい…w」
唯月「みっちゃん今日は何描くの?」
未津「ん~?」
未津「思いついたやつ~w」
唯月「みっちゃんっていっつもそうだよね~…w」
未津「だってそっちのほうが良い絵描けるだも~ん!」
未津「いっちゃんこそ…今日は”何を映すの?”」
唯月「……何を映すと思う?ニコ」
下から覗き込む少女は
まるで絵本に出てくるお姫様のようだった
綺麗で綺麗で
でも何処か悲しそうで
けれど私は王子様じゃない
だから導ける言葉なんて持ってない
未津「ん~…分かんないや…w」
未津「だって私はいっちゃんじゃないもんヘラw」
唯月「はぁ…そういうと思った…w」
__「あ!いた!」
__「アンタ達ぃ゙~!」
__「さっさと美術室行きなさいッ!💢」
唯月「わ…フジコ…シワ増えた?」
フジコ「喧嘩売ってるかしらぁッ~?」
藤 井 芙 二 子
全 学 年 美 術 担 当 教 師
若い頃は世界で花を咲かせた女性
普段は温厚だが
美術部Dクラスの問題児二人には鬼という噂がある
誰よりも芸術を愛し
美しさを何よりも纏う美術部顧問の教師
未津「ッ…ww」
フジコ「未津ぅ゙~💢」
未津「あッはははッ!wタッタッ」
唯月「フジコ高年期なの~?」
フジコ「シバクわよッ!💢」
未津「フジコ怖ぁ~いw」
唯月「怖ぁ~い…w」
フジコ「待ちなさいッ!💢」
そんな言葉を気にせずに廊下を走る
大人は正直あまり好きじゃない
けれどいつかは私もおとなになる
自由のない
牢獄の中のような
でもフジコは好き
だって彼女は縛られていないから
匡介「おッ…と!ガシッ!」
未津「わッ!」
匡介「また藤井先生怒らせたんかぁ゙?」
唯月「あれ?きょーさん今日部活じゃないの?」
匡介「今日は休み~」
未津「暇だからこっち来たんだろ~w」
匡介「おんw」
唯月「あ、お菓子…」
匡介「はいはい…w言うと思って買ってきてるでw」
未津「あ~!きのこの里入ってなぁ~い!」
匡介「たけのこで我慢しろベシッ!」
未津「ケチぃ゙~!」
唯月「あ、いちごオレは?」
匡介「ほいよ、」
未津「私レモンティーw」
フジコ「あら、匡介桾来てたのね」
フジコ「まぁ~たお菓子…ジッ…」
匡介「すんません…w」
フジコ「はぁ゙~…いいわ、取り敢えず教室入りなさいガララ」
唯月「フジコって…生徒差別してる?」
フジコ「んなわけないでしょ、アンタ達だけよ」
未津「それ差別って言うんzy(((」
フジコ「区別って言ってくれるかしらぁニコ」
唯月「フジコこわ…」
ここで軽く説明しよう
この学校の美術部は少し変わっている
部員32人の学校の中では少ないほうだ
そして顧問であるフジコは
あるクラス分けをしたのだ
ABCDの四段階評価
Aは新入部員や美術未経験者が多くいる
Bは中学時代でやっていた経験がそこそこある子達
Cは県内や国内で賞を取ってくる者たち
そして未津や唯月が所属するD ク ラ ス
国内だけでなく世界で名を轟かせる者や
今後の化け物を育てるためのクラス
32人もいるなかで
そこに属するのは2人だけ
去年は新入生でありながら飛び級で急遽Dクラスを開設
一人一人改めて紹介をしよう
唯月「てか殆ど私達の独壇場みたいなものだよね~、この教室~」
天ヶ瀬 唯月
幼い頃からの英才教育を受け
国内から世界へと羽ばたいた
秀才の少女
またの名は『絵 画 の 化 け 物 』
唯月「千颯ちゃんとかこっち来ても可笑しくないのに~」
フジコ「あの子はまだ少し足りないのよね~…あれじゃまるで誰かに囚われてるように…」
未津「千颯はいっちゃんに囚われてるんだよ~パク…」
鷹居 未津
正体不明の鬼才の画家『リリー』
ネットでもアーティストや画家達が探す高校生
当の本人は彼等を毛嫌いしている
知っているのは極一部のみ
リリーと名付けられたのは不明
フジコ「あの子ももう少し自由になれば良いのだけれど…」
未津「ははw無理だよ…」
唯月「…どうしてそんな事を言うの?」
未津「だってそれが千颯にとっての”今の限界”なんだもん」
未津「唯月を世界一凄いという考えが…彼奴自身を殺すものなんだもんw」
唯月「…それはみっちゃんも私も同罪でしょ?」
唯月「みっちゃんだってコンクールに出たら優勝できるのに…」
未津「でも彼奴は私の絵を見てきっとそこまでは思ってない…ゴク」
唯月「……みっちゃんは自分に無頓着だよね~」
未津「そう?これでも”人の振り”は上手でしょ?w」
唯月「…みっちゃんが分からないよ、私」
未津「うん、分かって欲しいなんて頼んでないからだいじょ~ぶだよwナデ」
唯月「そーゆーとこは好きじゃない…早く絵書こう?」
未津「はいはいw」
匡介「これって喧嘩…?」
フジコ「ん~…彼女達なりのちゃんとした会話よ」
フジコ「芸術者に変人が多いという人がいるわ」
フジコ「何故だと思う?」
匡介「そんなん俺に問われましても…(汗)」
フジコ「それは”常識に囚われた人々”が多いからよ」
フジコ「この世界に普通は存在しない」
フジコ「あくまでも多い人々に合わせてるだけ…」
匡介「……じゃあ…」
フジコ「皆狂ってるのよ…カチッ…ボッ!🚬」
フジコ「世界は狂ってないわ」
”正しい世界で正しく生きる私達が狂っているの”
未津「フジコ煙草くさぁ゙~い!」
唯月「喫煙所でしてよッ…ケホッ…」
フジコ「校長先生に言ってちょーだいフー🚬」
今日も眠る
眠る時に真っ暗な部屋に
月明かりが差し込む
スポットライトがベッドを照らす
そのせいで
目を瞑っても気になって起きてしまう
月はきれい
夜空は何かを映す
いや
何かが空を映したんだ
そう思って考えてるうちに
眠気が襲う…
未津「……ん…」
そこは夕日色に染まった部屋だ
下を見れば紙が散らばっていた
周りを見渡すと
見覚えのある部屋だと思い出す
未津「嫌だな~…夢ってこうもリアルなんだから…」
何処かで人が泣いている
過去も未来も
幼い少女が
「ヒック…ポタポタッ…」
私が嫌いなあの子
私の人生を滅茶苦茶にしたあの子
泣くなんて許せない
未津「立ちなよ、誰も慰めちゃくれないよ」
未津「泣いたって誰も見てくれない」
未津「皆自分のことで手一杯なんだから」
「違うッ!お母さんは見捨ててなんて無いッ!」
未津「見捨てたんだよ…育てきれなくなったから…」
未津「泣いて誰かが助けてくれた?」
未津「いい加減分かりなよ…だから…」
未津「お前のせいで私は…グッ…
絵を描くことが息苦しい…
そして夕焼け色の部屋は少しずつヒビが入る
まるでガラスを割ったかのように
パキパキと音を立てる
その瞬間
私も目の前にいる少女も
砕け散る
藤井 芙二子(若い頃)
美 術 部 顧 問
フジコちゃんの強い女性感が大好き
唯月ちゃんと未津の会話を描くだけで顔がにやける
三人の名前は…どうしよ(´・ω・`)
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