私の本当の笑顔ってなんなんだろう。
そんなことを考えながらいつもの満員電車に乗り、学校へと向かう。
私「昨日は葵に酷いこと言っちゃったなぁ」
ちゃんと謝らないと。そう考えているうちに駅へ到着した。
一斉に乗客が駅へと歩いてゆく。
私もその流れに身を任せいつものように歩いている。
日差しが暑い。いつの間にか暑く感じるような季節になっていた。
セミの「ミンミン」という鳴き声と共に風でゆれる葉っぱの音が重なり夏を感じる。
私「もう夏か…」
私が独り言を言っていると。
?「あ、春乃ちゃん!」
私「あ、陽菜乃。」
隣のクラスの「森川 陽菜乃」だ。陽菜乃は私と似たような性格をしていて、あんまり目立たない子だ。だけど私のようには…されていないと思う。
陽菜乃「久しぶりに話したね。毎日学校で廊下ですれ違うくらいだし。」
私「そうだね。」
陽菜乃「にしても暑いね。セミがうるさい。」
私「あっという間だね。ほんと」
陽菜乃と話しているうちに学校に着いた。
クラスが違うので廊下で別れ私は教室に入った。
葵がいる。
私「葵…」
葵「…おはよう、空夜。」
私「昨日はごめんね。私変なこと言っちゃって。」
葵「私こそごめん。」
葵「もうこれで仲直りだね。」
私「そうだね。」
2人はお互いに謝り、『仲直り』をした。
(友達と喧嘩して、謝って、仲直りしたのって初めてかもしれない。私と喧嘩をして、仲が悪くなった人は全員私のことをいじめる悪魔へとなって言ったのだから。でも葵は違う。私のことをまた『友達』と思ってくれた。葵は『本当の友達』なのかもしれない。)
昼休み…
?「春乃さぁーん、今日の放課後屋上きて?」
私「っ!?」
?「わかったら返事しろよっ!」
ドンッ
私「いたっ…安藤さんやめてください。」
安藤「は?誰に向かって命令してんだよ、クズ!」
ボコッ ドン、
私「…」
安藤「返事も出来ねぇのかよ。」
私「…」
安藤は私を殴り、満足したのか教室へと戻って行った。
私「どうして私ばっかり…」
私は先生に具合が悪いと嘘をつき、保健室のベッドで横になっていた。
ガラガラ
?「失礼します。」
?「空夜、大丈夫?」
私「葵…私もうダメかも。」
葵「また何かされたの?」
私「…安藤さんに。」
葵「っ!?」
葵(また安藤さんに…)
葵「とりあえず気分が良くなるまで教室には来ない方がいいと思う。」
私「…」
葵「無理しないでね。」
葵「失礼しました。」
(私、このまま逃げ続けるの?葵にこんなに助けてもらってるのに。)
私はベッドに横になりながら考えた。
『葵のことを。』
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