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「……琴音さん……」
華の喉から漏れた声は、かすかに震えていた。
琴音は穏やかに頷き、優しく微笑む。
「恋はね、頑張ろうって思える力になるものよ。華さんが律くんを想って努力しているの、きっと伝わってる」
その言葉に、胸の奥が熱くなる。
――認めてもらえた気がした。
華は視線を落とし、ぎゅっと制服の裾を握った。
(私……もっと頑張りたい。律さんに、ちゃんと想いが届くように)
心の奥で芽生えた決意は、これまでよりもずっと強く、揺るぎないものだった。