ーーーーーーあれから一週間が経った
みんなを怖がらせないために俺は部屋から出ていない
….出たとしても、寝静まった夜中
エミさんと一緒に行動してる
グルッペンはもちろん、チーノも少し助けてくれている
まぁ、チーノも少し怯えてる感じやったけどな
コンコンッ
em「失礼します。
食事と……風呂の時間を伝えに。」
tn「毎度すまんなぁ…
今度なんか礼させてくれ」
em「いいんですよ。
…….ここに置いておきますね。コトッ」
エミさんはそう言いながら食事がのったおぼんを机の上に置く
それから、椅子に腰かけた
em「先に風呂に行きますか?」
tn「せやなぁ…..
先に行っとくわ。エミさんは、ここで待っといて」
em「いえ…私も入っていないんです
書類をやっていたので…一緒に行きましょう」
tn「そうなんか…?
なんか、ごめんな」
em「大丈夫ですよ」
そう言って少し笑ったエミさんは、ドアノブに手をかける
俺は、エミさんについていく
……….風呂はちょうど二階の端にある
幹部の部屋は五階にある
エレベーターを使わずに階段を降りていけば、誰にも会わないはず
tn「…シッマはまだ目が覚めないんか?」
em「そうですね……それから、侵入者の情報が一切ないんです
あれから、皆さんが調べていたんですが、全く……」
tn「そっか…あ、それから
あの服とナイフのこと、どうなった?」
エミさんに預けたままやったやつ
確か、念のために指紋鑑定とかするっていってたけど
済んだんやろか?
em「……いっいえ。
まだです。しんぺい神さんが少し体調を崩されたようで」
tn「それは、シッマの治療でか?」
em「そうですね。
ショッピ君が今は医務室にずっといてくれていますが。いつ倒れるかもわかりません」
tn「みんなを頑張ってるんやな
……俺もなにかできることはないか?」
em「そろそろ、皆さんも落ち着いた頃だと、グルッペンさんも言っていました
たぶんもう出ても大丈夫です。」
tn「わかった。
様子見して考えるわ。俺も書記長の役割背負ってるし」
em「……ニコッ
トントンさんは優しいんですね。本当に」
エミさんはそう笑う
俺も少し笑い返した
tn「ありがとう」
em「いえ。私ができるのはこれくらいですので……」
会話を続けながら歩いていると、足音が前方の方から聞こえてくる
一人のようで、足音はどんどんと近づいてきていた
俺は、ピタッと止まってしまった
em「トントンさん?
大丈夫ですか?」
tn「あぁ……」
前から現れたのはゾムだった
少し肩を揺らしていて、汗を拭いている様子
さっきまで自主練かなんかしてたんやろか
努力…してるんやな
zm「エミさんと……トントンか」
em「どうも….」
zm「トントンの方は久しぶりやな。
もう、大丈夫なんか……?」
tn「大丈夫やけど?
え?……なんの話?」
zm「いや、エエわ。
…前の会議でひどいこと言ったかもしれへん。すまんかった」
ゾムはそう言って頭を下げる
まさか謝るなんて思ってもいなかったことだったから俺はとても驚いた
頭をゆっくりあげながらゾムはポツリと呟く
zm「…言い訳とかじゃないんやけど、ホントにビックリしたんや
あのときのトントンは、絶対トントンじゃないって思ってんのにさ……
顔と声が一緒やった。でも、全く別人に見えたんや。俺には。みんなも一緒やたっぽいけど」
em「……そうですね
シャオロンさんも言っていましたし。
tn「そっか、迷惑かけたみたいやな
……すまんかった」
zm「エエねん
謝りたかったのは俺やったし。トントン全然居らへんから……」
tn「アハハ……」
em「そういや、ゾムさんはどちらに?」
zm「ん?さっきまで走ってたんや。
いつ何があるかわからへんし。ロボロも一緒に居ったけど」
そうなんや……
さすが幹部最強のゾムやな
ロボロももちろん…
zm「誰かに呼ばれてたみたいやけど
…先帰っといてって言われて……戻ってきたんや」
em「そうなんですね
……妙に嫌な予感がします」
背筋を撫でられる変な空気
それがどうも気になってしかたがない
嫌な予感がする
そう感じていたのは二人も同じやった
ヒュゥッ
窓の方からなにかが落ちる音がする
zm「なんやッ!?
なんか落ちたでッ!」
ゾムがいうと同時に、したの方でグシャッとなにかが落ちる音がした
鈍い音
ものが落ちたと思えない音だった
まさか……なッ
コメント
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ロボロ死なんといてや😖
ロボロ?嘘だろ...?