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BL
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😈 × 🌙
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🌙 side
教室の窓際でひとり。外はしとしと雨が降っている。
窓の外をぼんやり眺めていたけど、背後からそっと誰かの気配が。
「こんなとこで、何してんの?」
らずの声。いつもよりちょっと低めで、耳もとがくすぐったい。
「あんまり外に出られない天気だし、ぼーっとしてただけ」
「ふーん……」
返事の代わりに、らずが俺の手をそっと取る。そのまま、ほどよい力で手を絡めた。
「……いやなら、離してもいいよ?」
「いや。…こうしてたい」
沈黙。けれど心臓の音だけは、雨音よりずっと大きい。
ふたりだけの静かな世界。
らずがそっと俺の髪に触れ「俺といると、退屈しないでしょ?」とふざけて笑った。
「……だまれ」
そう言って俺は、窓の外へと視線をそらす。
でも、握りしめた手のぬくもりがいつもより近く感じて、胸の奥がじんと熱くなる。
らずはそんな様子を見て、悪戯っぽく微笑んだ。
「顔、赤いよ?」
「うるさい…」
小さな声でそう返すと、手のひらにうっすら汗ばんだ感触を意識してしまう。
雨音だけがふたりの沈黙を包み、ほんの少し気まずいような、でもそれが心地いいような空気が流れる。
らずは急がず、ただそのまま隣に座り込んだ。
「大丈夫、俺もちょっとドキドキしてる」
ふいに言われて驚く。ちらりと横目でらずを見ても、相変わらずのんきそうな顔だ。
思わず、ふっと笑いがこぼれた。
「……ばか」
どちらからともなく、手を握る力が少しだけ強くなった。
窓の外の雨は、まだ静かに降り続いていた。