テラーノベル
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《日帝目線》
あれから2日、3日。
過ぎても過ぎても僕の腕から点滴が取れることはない。少し周りの皮が変色してきたけど、きっと周りの人たちは…命が助かるならいいのだろうか?
綺麗なまま死ねたら1番良かった。
《過去回想》
あの日はいつもより咳が酷かった。1日何度も発作が起きて…その度五月蝿いと言われ
咳を抑えるために必死に枕噛んでたんだっけ。
僕は幼かった。覚えているようなものも、頭の弱い僕には不鮮明にしか出てくることはない。
あれは、5月終わりの雨の日だっただろうか
カレンダーの日付だけが鮮明で、真っ白の敷布団にところどころ血が飛んでて
ベタベタした感覚。
熱気がこもって、眩暈がした。
でも何をされてしまったのか
僕の身に何が起きていたのか
今は覚えていない。
《日帝目線》
思い出そうとして、頭を捻って…それでも出てこない。
僕はまだ生きている。
苦しい。また薬を飲んで…寝て
この日々が早く終わってくれるなら、僕は何にだってなれる…
汚い、汚い浅ましい…醜い…
遠くから罵るような幻聴がして、僕はまた寝てしまった。
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