夕日が沈んでいく帰り道。
「走ろうぜ!」
友人は唐突にそう言って駆け出した。
「急だな!?」
驚きつつも追いかける。
陸上部の友人に対し、吹奏楽部の俺。
二人の差はどんどん開いていく。
「ちょい待てって!」
「俺は夕日を沈ませない!」
彼はそう叫ぶと更にスピードを上げた。
もう完全に追いつけない。
「ったく……」
呆れつつも遠ざかる背中を必死で追いかけた。
「ちくしょう、逃しちまった」
夕日が山に完全に隠れてしまった頃、追いついた俺を振り返って友人は言った。
「流石に無理だったか」
「でも、楽しかったな」
「確かに」
こういうの、青春らしくて嫌いじゃない。
コメント
1件
本当に5分で思いついた??ってくらいめちゃくちゃ良い作品! 青春すぎる、、、✨✨