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翌朝。女性二人は起きてすぐ、食料を確認した。女性は昨夜のことは忘れたのかのように振る舞った。二人は残り少ない食料を美味しそうに食べ、一人は外を確認した。今日は昨日と打って変わって雪がちらほら降っていた。風も少し吹いていてこのまま強くなれば吹雪になってしまうと思い、今日の登山はやめようともう一人に言った。しかし、その女性は早く頂上へ行ってしまえばいいともう一人の案に反対した。外を見て見てよ！と女性が言うが話を聞かない。すると二人は朝っぱらから大喧嘩。言い争いが始まった。

そしてその喧嘩は思わぬ形で解決した。登山をやると言っていた女性が自分の水筒を相手の頭に殴りつけたのだ。それにより、殴られた女性はその場で倒れてしまった。脳を殴られたことにより脳震盪だかを起こしてしまったのかも知れない。女性はその倒れている女性の体を引きずり、部屋の隅に寄せた。幸い、部屋を暗くしてしまえばこの建物は広く、部屋の隅までは見えないのだ。女性はそのことに安堵し、ふとリュックの中を覗いた。するとそこには1日分ほどの食料品しかなかったのだ。もしかしてあいつが…女性はまた自分の水筒を握り、隅にある倒れている女性の頭に2回ほど水筒を殴りつけた。そのせいかその女性から呼吸している音が聞こえなくなった。すると突然、女性の頭には不安という気持ちが込み上げてきた。女性は焦りながら大きなリュックを背負い、扉を開けた。部屋に何も置いていないことを確認し外へ一歩踏み出した。すると、風は強く雪も降っていた。この建物の屋根には雪がこんもりと積もっていた。しかし、女性はそのことを関係無しにその建物から逃げ出した。