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ダンディー・ダーリン「年上の彼と、甘い恋を夢見て」

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ダンディー・ダーリン「年上の彼と、甘い恋を夢見て」

3 - スーツをスマートに着こなした、絵になる彼の正体 -3-

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2024年06月07日

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恐縮しながら、テーブルに向かい合わせで席に着く。


“紳士服のHASUMI”って言えば、全国にお店があるような有名メーカーだよね……。


この人が、そこのCEO(最高経営責任者)だなんて……。


眼前にある顔をまじまじと見つめる。


紳士服メーカーの代表ということもあって、本当にスーツがベストマッチで、その上きっちりとセットされたヘアスタイルから額に落ちた前髪にも男性らしい色っぽさが漂っていて、まさに上から下までトータルで絵になる感じで……。それに何より、顎に添えられた手の隙間から覗く髭が……。


「……うん? 私の顔が、どうかしたかな?」


運ばれてきたエスプレッソの華奢なコーヒーカップを指の先で摘まんだその人が、優雅にも映る手つきでゆっくりと口元に運ぶ。


「……本当に、あの会社の責任者の方なんでしょうか?」


そんな何気ない仕草にさえ目を奪われてしまうくらいに決まっていて、その格好良さもさることながら、有名メーカーのCEOということも、何もかもが信じられないようで、つい独り言とも言えるような問いかけが口をついた。


「ああ、その名刺にあるように本当のことだ。ところで、君は名刺は持っていないのかな?」


「…あ、ああ…すいません! 自己紹介が、後になってしまいまして……!」


ぶしつけに見つめた挙句に疑るような質問をしておきながら、自分は名乗ってさえもいないというあまりな失礼さに、カバンの奥を大慌てで探ると、そう出すようなこともない名刺をテーブル越しにおずおずと差し出した。


「三ッ塚 りんさんか。フリーのイラストレーターなんだね」


大企業の責任者の方を前にして、自分はしがないフリーでしかないことが、つくづく恥ずかしくもなってくる。


「いえあの、全然大したことのない、趣味のイラスト描きのようなものでして……」


自分で言いながら、だんだんに自己嫌悪に陥ってくるようで、うつむき加減でコーヒーをすすった。

ダンディー・ダーリン「年上の彼と、甘い恋を夢見て」

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