テラーノベル
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「みてみて、ふわふわ筆箱。かわいい!」
「可愛いねぇ」
値段に関係なく見ているだけでも楽しい。
そして、欲しくなる…というのは、こういう店では今も昔も仕方ない。
そう思える、可愛いものが溢れている。
「あ、これ欲しい」
「……」
夫が返事すると思ったのに返事がないので、夫を見ると目が合った。
「千愛が聞いているけど…?ラメ入りの糊、カラーグリッターだって…」
「ぁ、ああ、どれ?」
「パパ、いま見せたのに。これ、キラキラのり」
「へぇ…糊がキラキラって、隠れるのにどうする?」
「パパ知らない?ママ、知ってる?」
「キラキラ文字とか、お手紙もらったやつ?」
「うん。これで手紙とかネイルしたい」
誕生日カード作りとか、お誕生日会に行く日のネイルとかに使いたいらしい。
ネイルもすぐにとれるからいいんだけど。
「ねぇ、誰か知り合いでもいたの?」
「はぁっ⁉」
「ワッ…パパ、何?大きな声でびっくりだよ」
あまりにもキョロキョロし始めた夫に、私が声を掛けると、千愛が驚いて飛び跳ねてしまうくらいの大声を出した夫は、ソワソワと挙動不審になる。
「誰か、いたの?」
「いや…いない、いるわけがない……」
「え?ショッピングモールだもの。千愛のお友達に会ったこともあるし…」
いるわけがない…って、なんだかおかしな否定の仕方だわ。
自分の見たものを信じられない、というような口調。
そう思って、夫の視線の先を見たけれど、知り合いはいなかった。
コメント
1件
パパ〜ァ?どなたかにあとつけられてるのかしら?😏