テラーノベル
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バー自体が利便性のいい場所にあるから、ホテルまでは歩いて5〜10分くらいだった
チェックインを済ませて部屋に入る
後から部屋に入った翔太を振り返れば、少し緊張した面持ちだ
「何か食べたり飲んだりする?ルームサービスあるよ」
「いい、食べられそうにない」
「そっか」
少し硬い声で返事した後、不安を滲ませた細い声で再び確認してくる
「ほんとに、ずっと話聞いてくれるの?」
「聞くよ。翔太が怖いなら、離れててもいいし」
「……んーん、ちゃんと約束通りに抱きしめて」
「わかった。こっちおいで」
両手を広げれば、ゆっくりと一歩ずつ俺の顔を見つめながら近づく
俺のウエストに翔太の手が回る
そっと背中に手を回して抱きしめた
翔太の腕に力が入る
「もっとぎゅってして?」
「うん」
お腹がぴったりとくっつくように腰に回した腕を引き寄せる
肩に回した手で頭を撫でると、ほぅっと息を吐く音が聞こえる
「大丈夫そう?」
「ん、あったかい」
「よかった」
「…………寝るまで、話聞いてくれるんでしょ?」
身長差があるから、抱きついたまま顔を上げて聞いてくると、自然に上目遣いになってて可愛い
「うん」
「じゃあ、お風呂入ってきていい?」
「いいよ。ゆっくりあったまっておいで。俺は何か頼んで食べてるから」
「うん」
翔太をお風呂に送り出し、ルームサービスを確認する
ちょっとした軽食と炭酸水やジンジャーエールなどソフトドリンクをいくつか頼み、テレビをつける
適当な番組を見ながら軽食を三分のニくらい食べ終えたところで、ホテルのパジャマ上下に身を包んだ翔太が出てきた
乾かしたての髪はふわっふわで、心なしか少しあどけなさが強くなった気がする
「上がった。蓮さんも入ってきたら?」
「うん、ここにあるの食べていいからね。飲み物も全部ソフトドリンクだから」
「ん、ありがと」
お風呂から上がり洗面台を確認すると、翔太がアメニティの化粧品でしっかりとスキンケアをした形跡があった
やっぱりちょっと日頃から力を入れているようだ
俺はそこまでこだわってないから適当に塗って髪を乾かす
部屋に戻ると、翔太はベッドに腰掛けてぼーっとテレビを見ていた
少しだけ炭酸水を飲んだようだ
「翔太」
「あ、蓮さん」
「お待たせ」
「うん」
翔太がテレビを消して近づいてくる
俺の目の前まで来て、何か言いたげに上目遣いで見つめてくる
「ん?どうした?」
「…………抱きしめてくれないの?」
「あぁ、そういうこと。おいで」
「んっ!」
両腕を広げれば、先ほどとは違いすぐに抱きついてくる
ぎゅうっとウエストに回った腕に力が入る
宥めるように頭を撫でる
「おんなじボディソープなのに、蓮さんはちょっと違う匂いがする」
「ん〜?どれどれ」
少し腰を曲げて翔太の首元に顔を寄せて匂いを嗅げば、身を捩る
「んん、くすぐったい〜!」
「ん、いい匂いするね」
「やだ、なんか変態みたい」
「翔太が言い出したんでしょう」
「そうだけど〜」
少し緊張がほぐれてきたのか、くすくすと可愛らしく笑う
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