テラーノベル
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「翔太おいで」
「わぁ!」
横抱きにしてから、そっとベッドに寝かせて布団を被せる
「ちょっと待ってね」
おでこにキスをしてから部屋の照明を消す
ベッドのヘッドライトだけがほんのり柔らかく輝いている
ライトの光が映り込んで、俺を見上げる翔太の瞳が煌めく
「ほら、こっち」
俺も布団に入り込み、翔太を抱き寄せる
横向きになって頬杖をつき、もう片方の腕を翔太の腰に回す
翔太も俺の背中に腕を回して、顔を胸にうずめる
「蓮さんの体温、なんか安心する」
「それはよかった」
それから翔太は、しばらく黙って俺の体温に身を委ねていた
「翔太」
「んぅ?」
腕の中から見上げてくる顔は、もうほとんど警戒心も解けて、ぽやぽやと幼い顔つきをしている
頬を撫でると気持ちよさそうに擦り寄せてくる
「翔太はずっと東京?」
「うん、蓮さんも?」
「うん、俺もずっと東京」
「仕事何してるの?」
「俺は商社で営業だよ」
「わ、エリートだ………」
「ふふふ、翔太は?」
「俺はお菓子メーカーの企画部門」
「へぇ、お菓子好きなの?」
「ん、グミが1番好き。あと駄菓子とかも」
「駄菓子屋とか楽しいよねぇ〜」
「蓮さん、駄菓子屋さんとか行くの?」
「うん、たまに」
「へぇ……意外」
「今度連れて行ってあげようか?」
「え!ほんとに?行きたい……」
「ふふ、じゃあ約束ね」
「ん」
小指を立てて手を差し出せば、嬉しそうにはにかんで小指を絡めてくる
「翔太は何が好きなの?」
「何ってたとえば?」
「なんでもいいよ。食べ物でも、趣味でも、休みの日の過ごし方でも」
「ん〜、ご飯はお肉が好き。焼肉とか焼き鳥とかよく友達と食べに行く。野菜はちょっと苦手……」
「ふふふ。子どもみたい」
「むぅ、いいでしょ」
「ご飯は作るの?」
「んーん、全然自炊できない」
「じゃあ外食ばっかり?」
「んー、良くないなって思うけど……。でもサプリとかは取ってる」
「じゃあ俺がたまにご飯を作ってあげよう」
「え、蓮さん料理できるの?」
「できるよ。なるべく作るようにしてる」
「ほわぁ、すごーい……」
料理くらい、俺にとってはなんてことないけど、感心したようなその顔つきが子どもみたいで可愛い
バーでは随分とツンツンとしていたけど、元来の翔太は無邪気で素直な子のようだ
「食べ物以外は?」
「ん〜と、サウナはよく行くよ」
「へぇ〜、俺あんまり行ったことないなぁ」
「そうなの?」
「すぐ汗かく体質だしねぇ」
「そうなんだ」
「夏とか大変なんだよ〜、営業先回る時とか」
「確かに夏は大変そ……。今も、すごくあったかい」
「翔太はちょっと冷え性?」
「うん、これでもサウナ行くようになってマシになったんだ」
布団の中で少し足を絡めると、俺を待っている間に冷えたのか、すこし足先がひんやりしている
擦るように足を動かすと嫌がることなく受け入れている
「あったか……」
少しだけ目がとろんとしてきた
「翔太、眠たくなってきた?」
「ん〜、ちょっとだけ……でもまだ話してたい」
「また話はいつでも聞くから、眠くなったら寝ていいからね」
「ん……俺が寝ても抱きしめててくれる?」
腕の中から縋るように目を向けてくる
「うん。朝まで抱きしめててあげるから、安心して寝な」
「ん」
背中を撫でながら目を見つめてそう返せば、安心したようにはにかむ
その後も取り止めのない話を続ける
翔太は感情豊かに表情を変える
照れるとすぐに耳や顔が赤くなるのが、ことさらに可愛らしい
警戒心も完全に解けたのか、時折さらに抱きついてきたり、手を握ったりと、無防備なスキンシップも少しずつ増える
コメント
4件
翔太くんが積極的😭😭🖤💙最高です😭😭
