テラーノベル
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私は正常ですという顔をしている
頭の中ではナイフを腕に何度も突き刺すけれど
薬のことばかり考えているけれど
死ぬシュミュレーションを繰り返しているけど
誰も知らない 誰も気づかない
苦しくても口を閉じて
辛くても声を出さずに
泣きたくても涙を流すだけ
ただ静かに ただ黙して
自分にしかわからないように
しかし確実に壊れていく
心音を聞けば止まることを期待し
呼吸をすれば止まることを期待し
確かな希望は死ぬことだけで
夢のほうがリアリティがあって
現実には何も感じない
こんな自分に生きている価値なんて無いし
生きている意味もわからない
生きているだけ無駄だと思う
誰か、私を救ってほしい
そんな願いはいつも叶わない
諦めたほうが身のためだ
だから私は壊れるのだ
助けてほしいと言いながら
助かるつもりがないのだから
あーあ、壊れちゃった
コメント
3件
感想、読ませていただきました。第11話、心の奥底までえぐられるような回でしたね。冒頭の「私は正常ですという顔をしている」と、続く“頭の中のナイフ”の対比がすごくリアルで、読んでいて胸がぎゅっとなりました。特に「助けてほしいと言いながら/助かるつもりがない」の一文、ここにこの主人公のすべての矛盾と諦めが詰まっていて、言葉にできない痛みが伝わってきました。続きがどうなるのか、でも簡単に救われてほしくもないという複雑な気持ちです。丁寧な心理描写、ありがとうございます。