テラーノベル
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リムルに「迷宮を案内してやれ」と言われ、俺は新顔の監査役――子翠を連れて地下迷宮へとやってきていた。
すると、通りかかったベレッタが、ガタガタと体を震わせながら俺の袖を引っ張ってきた。
「ディーノ様、あの方は本当にただの悪魔なのですか。先程から動悸(どうき)が止まらないのですが」
「た、ただの悪魔だよあいつは……はは、」
俺は引きつった笑いを返すしかなかった。ベレッタ、お前の直感は正しい。 ただの悪魔(ルージュ系統の化け物)だ。
そんな俺たちの引き気味な空気をぶち破るように、妖精の羽をパタパタと羽ばたかせてラミリスが突っ込んできた。
「でねでねー? あそこにいるのが我らがベレッタで、あっちにいるのがアタシの助手のトレイニーちゃん!! どう? すごい? すごいでしょー!!」
子翠は、トレイニーさんの方をまじまじと見つめて呟く。
「樹妖精(ドライアド)、久しぶりに見た……。助手なの? すごー」
「あんた話分かるわね!!! あそこのぼっちのディーノとは大違いなのよさ!」
「ひでー……」
俺、一応ここでお前の部下(客分)として働いてんだけど?
心の中で文句を言いつつ、子翠の頭の上にちょこんと着地したラミリスを見て、俺はふと疑問を口にした。
「あれ、なんかまた小さくなった?」
「はぁー!?」
ラミリスがギャーギャーと騒ぎ立て、子翠の髪を引っ掻き回している 。
そんなお気楽な現場に、あの「怒らせると一番面倒なスライム」の足音が近づいてきた。
「お前ら、仕事は?」
「「ひっ……!!!」」
俺とラミリスの声が見事にハモった。
振り返ると、案の定、リムルが青白い額に青筋を浮かべて仁王立ちしている。
「あと、子翠は馴染みすぎだろ! 何でラミリス頭に乗せて道案内してもらってんだよ!」
「いや、ここの迷宮広いからさ……(言い訳)」
子翠がすかさずラミリスを頭に乗せたまま、もっともらしい言い訳を口にする。すっかり迷宮の主(ちびっ子)を手懐けてやがるな。
「方向音痴だもんなー」
俺が横からニヤニヤしながらヤジを飛ばすと、子翠の目が一瞬で据わった。
「殴っていい?」
「でもお前俺より弱いじゃん………」
フッ、これでも俺は始原の七天使だからな。 アークデーモンよりは流石に強い。
俺がドヤ顔を決めると、子翠はフッと表情を切り替え、今度はウルウルとした目でリムルを見上げた。
「んなこと当たり前じゃん……。リムル様、今の聞いた? ひどいんだよこいつ」
あからさまに猫被ったこいつ……
案の定、リムルは子翠を庇(かば)うように俺を睨みつけてきた。 だが、リムルの関心は子翠の言葉の「ある部分」に引っかかったらしい。
「でも、ディーノってお前、堕天使ってだけでそんな強いの?」
しまった、と思った時には遅かった。子翠の「俺より弱いじゃん」に対する「当たり前じゃん」という返し。 そこからリムルに、俺のベースの強さへの疑問を持たせてしまった。完全に口を滑らせた。
「い、いや、その、悪魔より天使の方が生まれたのが早いから、多分強いだろうなーってだけだよ!」
俺は冷や汗を滝のように流しながら、必死の早口で言い訳をまくしたてた。
横を見ると、子翠が全てを察したようなニヤニヤ顔で俺を見ている。
秘密を握り合っている共犯関係とはいえ、この女、絶対に俺が焦るのを楽しんでやがる……!
俺は心の中で「絶対に余計なことを言うなよ」と念じながら、これ以上リムルに突っ込まれないよう、必死に話題を逸らすタイミングを窺(うかが)うのだった。
#東リべ
ぱなっぷ
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#クロスオーバー
ココア☆
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コメント
5件
第5話読みました〜! もう子翠とディーノの掛け合いが最高すぎる、、笑 ラミリスにすっかり懐かれてる子翠とか、リムルにバレそうになって焦るディーノとか、見ててニヤニヤ止まらんかった😭💕 特に「ひっ!!!」でハモるところ、めっちゃ笑ったwww 秘密握り合ってる共犯関係、この先どうなるのか気になる〜! 続きが待ちきれないです!!