💚「ちょっと、浮かれないでよ」
🖤「だって嬉しくて。阿部ちゃんがこんな大胆な事してくれるなんて」
💚「だから知らないってば、たまたま」
🖤「そっかぁ残念、俺もつけたかったのに」
💚「は?えっ?」
めめは動揺した俺を嬉しそうに見て『また今度ね』なんて言う。
俺たちのお付き合いはまだキスだけと清い。
めめが元気になってくれる事が最優先事項だったから、そこはめめにお任せしてある。
『また今度』を聞いて、あぁ、少し先に進むんだと思うと身体の芯が熱くなるのを感じた。
悪い顔をして笑うめめに全部見透かされているようで恥ずかしいし、俺が先輩で年上でリードしてたはずなのにおかしい。
💚「もう!」
🖤「ふふっ、可愛いんだから」
気持ちのやり場がなくて拗ねたフリで誤魔化すも、後ろから抱きしめられて心臓の音が聞こえてるんじゃないかとヒヤヒヤする。
🖤「阿部ちゃん。こっち向いて?」
めめの優しくて甘い声。
一緒に寝てただけで恋をさせてしまい、
子どもみたいな笑顔とおねだりで俺を翻弄する。
そして俺の前でだけ出す、この声。
全部含めて愛おしいと思えるめめには、本当に人を惹きつける不思議な魅力がある。
現に今だって、あんなに恥ずかしかったのに素直にめめの方を向いてキスを受け入れて嬉しくなっている俺がいる。
🖤「阿部ちゃん、好きだよ」
💚「俺も、めめが好き」
めめは満足げにもう一度軽くキスをすると、流れるように首に吸い付いた。
息がかかってくすぐったい。
💚「…また今度って言った」
🖤「我慢できなくなっちゃった、阿部ちゃんが可愛くて」
反論する間もなく深いキスをされ、ベッドに倒れ込む。
💚「めめ」
🖤「ん?」
💚「今日も、いい夢見てね?」
まだ朝になったとこだよ、と笑いながらも『でも、ありがとう。阿部ちゃんのおかげ』とめめは言い、その後は首にいくつもキスを落としてきた。
その時は幸せだったけど、2日後の練習に無数のテープとハイネックで現れた俺とルンルンのめめに皆何か察したようだ。
めめは岩本くんに呼び出されて、こってり搾られていた。
🖤「阿部ちゃんが先にしたからって言ったらもっと怒られた」
と叱られた大型犬みたいになっているめめ。
そりゃそうだろうと思いながら
💚「照は俺に甘いから…ごめんね」
と撫でておいた。
その日は初めて、最初から向かい合ってめめの抱き枕になって寝た。
終
コメント
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さすがです(((o(*゚▽゚*)o))) もうお付き合いが始まる前から添い寝が始まってて抱き枕になってと 壁か天井になりたい🤤
また、照が匂わせしている…笑 あと、今回、ミチルさんのめめへのこだわりを感じました。 めめあべって、すのBLの本当に人気ジャンルだよね😅そして、みんな、めめ🖤好きだね笑