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魂の共鳴!! 生徒達は先生のタッグアタックを目の当たりにしては驚嘆の言ノ葉を囁く……。
「ソウル! 涎何て垂らしてないでちゃんと見なよ」
「男ならクールに行こうぜ、ブラックスターは朝寝坊か!?」
集会は視線を釘付けにしては遅れてやって来たヒーローを出迎えた。死神武器専門学校(死武専)に暗雲轟く稲光光る! 幾人の視線を嗅ぎ分けて“彼”はスポットライトを浴びる、次の瞬間ッ!
「椿、くす玉!っって居ねェ!!」
爆笑の渦……やいのやいの馬鹿にされ帰れコールの執拗なサインにもめげずに漢はロマンスの追求を行き急ぐ、ブラックスター降臨!! 女子の一人が飲みかけのジュースを投げつけた!
「バーカ!! 目立ちたがり屋何て社会不適合者」
「やめなよ。もー」
「頭悪りー、落第続きの浪人生!」
「うちの子が迷惑かけて御免なさい」
保護者の忍者が必死に平謝りするも、心の中までは届いていない。。騒げ群衆ひれ伏せ教師敬え神!! 俺は世界一の太陽、黒星様だッッ!
「マカ、カモ~ン! パートナーに頼るんじゃねェぞ」
「あーっ!! 言ったな~!! 嫌なヤツ嫌なヤツ嫌なヤツ!!」
隣のソウルは大欠伸一つ。気持ち良く昼寝ってか? うたた寝気分に拍車が掛かる穏やかな平日の授業風景……椿は頭を抱え込む、他意など失せた。
「先生、やっちゃてイイですか!? コイツ説教!!」
新米教師は右往左往しては冷や汗を掻く毎日毎度の事、バカ騒ぎ……男なんて単純で不埒なだけのイキモノ! マカ・アルバーンに迷いなど皆無!!
「泣いて謝っても許さない!! デス・ザ・キッド、動画配信シクヨロ!!」
優等生は風上にも置けぬ中立の立場から“ものいい”に縋るイケメン美男子の二枚目役者!? リズ、パティの三人衆が声を揃えて叫ぶー
『喧嘩両成敗!!』
ブラックスター風に成る阿吽の呼吸でひとっ走り影法師裂く!! マカの大鎌が体の重心を支え切れず窓ガラスをド派手に割る、攻防一体の隙間にソウルの熟睡姿が目に浮かぶ……カッチーン。
「弱ェ癖に上から態度噛ますなよ貧乳小娘」
「あー絶交!!!」
「キッド、ヤバくね??」
「お姉ちゃんお口チャック」
リズは妹のパティに注意される始末……荒んだな、この現世も。誰も止めないのか? おいおい不良の溜まり場かよ専門学校は、ちっともクールじゃねェ!! 後で責任取るのウチらだしマジで!!
「もう終了……アナタの負けよ台風の目」
「時代がうねった証拠、大人の対応も必要だな。俺も漢気が足りないのが力の証明さ」
椿の白旗にマカが地団太を踏む、悔しい……ソウルの声が聞こえる。
「負け=追試の承知の助」
「うわ~~ん、私弱いよォォ~~!!!」
その場に泣き崩れる女子一人、憐れみの目で見つめるクラスメイトのメンバー達……キッドが場の空気を察した。何て茶番劇な塩対応、情け無用の残虐ファイターめ!! 俺が律儀に正す!!
「シンメトリーこそ究極の【理】、美学に徹する従順な戦士の証!」
黒猫が横切る体たらく……魔法少女もお手上げってか我が同胞の仲間達よー変身を解いた魔女のアリスがチッチッと指を鳴らす。
「不合格、世の中そんなに甘くないって~♬」
ソウルの帽子が脱げて銀髪頭が露わに成る。2時限目終了~~生徒達が部屋を出た。
「バッカじゃないの~、私このチーム降りる」
「一に努力二に努力、三四が無くて五に努力」
「時間返せ小物軍団」
「次のテストは~~っと。一流の勇者の為に勉学に勤しむっチャ」
残された級友は数人。ブラックスターの大笑いがこだまする死武専とアリスの後ずさりを意味していた……ソウル・イーター、前に出ろ!
「教頭先生。何か? 居残りの追試ならマカだけで……俺ギリセーフっしょ」
「謝れ! 女の子を泣かした罪ダゾ」
土下座の謝罪なら任せろ、キッドが涙と苦汁の辛酸を飲み込み全生徒の為に背負う。生徒会会長執行部の長なる所以ーリズ、パティはあっけらかんとしていた……マカとソウル、ブラックスターと椿が教室を去り三々五々戻ってゆく。
「すみません教頭。ごめんなさい、調子に乗り過ぎました」
「キミの強さなど若き日の私の過ちと紙一重……スクールライフは無茶しがいのある素晴らしき青春白書、刻みなさい。少年よ大志を殴れ」
「ありがたきお言葉! 魂が感銘しました、もう一度僕を苛めて下さい」
「死武専は本当の“闇”の恐怖を知らない……夜明けだよ。人さらいの吸血鬼を知っているかね」
キッドは今朝の新聞バカを思い出したーこの学園を狙う犯罪者の足音がこだまする。マカが危ない!
「柔肌の幼き可憐な少女が狙いのターゲットの一つ、街が慄き廃れる寸前の【死】の殺意。キッド君ーボディガードの仕事も忙しいことさ」
危機迫る白昼夢の暗躍の陰影!! 専門学生窮地に落つ。通学路に俺のトラップを張るとするか、目立ちたがり屋に怠け者の男子に任せられん。アリスは子猫に戻り彼の背中を叩くー
「背負いきれる? この街の平和を」
「女など姑息で貧弱。。男はいつだって時代の担い手の先駆者で有り続けなければならない存在だ」
「逃げていいんだよ??」
リズがピストルの銃口を向けてスタンバる、落ちる所まで落ちたなアリス! パティは無視して太陽の日差しを追いかけゆく。天国への引き金のトリガーは準備満了……神のみぞ知る展開。。
「教頭」
「フフフのフ~愛欲の前に溺れちゃいなよ少年♪ 甘き誘惑と艶やかな秘薬に」
「何が薬だ。それ以上の意志の強さの統制が多文明を今に築き上げた、人は進化し続けなければなるまい」
キッドは膝の埃を払い呆れ顔で去ってゆく……最期まで潔癖症だった漢、デス・ザ・キッドーパティははにかむ。
アリスは気まぐれ。教頭は先生教師を交え会合を開く。デスシティに暗躍纏う、吸血鬼の“謎”! 少年達よ大人になれ、世界を救う旅路へ行き急ぐ為の娯楽戦争の如くー
吸血鬼がマカをさらう!? 健全な魂は健全なる肉体と健全なる精神に宿る……校訓もなんのその。この街は永遠に輝きを放つ、私達の【夢】で出来ている所存なり、掟も粋な計らいも真っ黒に染まりつつあった夜闇の吐息が妖しく見開くー
「ソウルが心配してる、寮に帰ろ」
突如、上空がカーテンレールに包まれる。敵意! 魔鎌を取り出し臨戦態勢へ……来い吸血鬼!! したたり落ちる、しとどの体液。彼女の魂魄は2000人に一人の「エグリゴリ」=天使の卵の再来。
「お母さん譲りの勇気ー!」
居た! 卑猥なカラダと長すぎる舌使い。悪霊退散、成敗してくれる!! ソウルとの掛け合いを思い出して……
「お父さんに似た運動センスー!!」
魂の波長を合わせて、念を込めて打つ!! 必殺、マカ・スラッシュー返り血を少し浴びた。これが本場の戰い……\(^_^)/
「倒した! ソウルー!!」
吸血鬼は死んだ? 寮の出入り口で門限通りの帰宅を心配している給食のオバさんを尻目に、横切る椿とブラックスター?
「マジで!? お前が倒したのか?? 株爆上がりだぞマカ~、ソウルはっ」
「取材の報道陣がパパラッチに来るかもね。TVショーの出番よ」
武器と職人の調和が明日のパトスとロゴスの真価を奏で合う~友への讃美歌を、君に。
「キッド。何書いてるの? 教頭への反省文、それとも」
「吟遊詩人の転職も視野の一つ……天からの賜物だよ」
死神は賭す
生存か、破滅への輪舞曲?
学び舎での古今東西も佳境、
オールスター祭壇
「思い出にこの百八輪の花束を」アルジャーノンに
魂の波長を合わせ
それぞれの道標の指針の差す方向
鎌の女子、黒陽と猟銃の男子=とりとめなき
ガンガン行こうぜ!!
器は水で満たされてゆく
知恵と相互理解のケミストリー(化学反応)
授業のレポートには属さない……
悪夢と非現実さが交錯する街のライト
ああ、無常。
「出来た、心が洗われたぞ。君のおかげだマカ・アルバーン!」
ソウルの姿が無い……まさかまたアリスの所!? 秘密のお遊戯会、なんてエロチックなの。
「甲斐性なしのアホンダラ―!!」
「ハッハッハッ。人にはそれ相応の導き手が在るものだよ」
女湯の風呂から上がった椿は髪を乾かしながら寝巻きのパジャマ姿でパック中。
「私の部屋来る? 男子禁制、ココアでも飲みながら話そっか」
「行く行く!!」
学生諸君、天地が割れても恋空がひっくり返っても友情を最優先にセヨ。俺の最後のダイイング・メッセージ……後生を君に。リズとパティが不在の今、シンメトリーのキセキの瞬間!
「マカ。この言葉を」
「トイレットペーパーもきっちり、リビングのリモコンも定位置。スマホの壁紙も聖母モナ・リザ、後は???」
椿は肩をそっと触れる、だめ!! ヒステリックは相変わらず、無視。。彼女の部屋はラベンダーの香水と可愛げのある家具と小物で満たされていた、秘密の乙女の夜会が鐘の音色を静かに鳴らす……ナイショの話が死武専の“お悩み相談”を招き眠れぬ女子の友情交差に花を咲かす。椿は加湿器のスイッチを入れた、マカは目を耀かせる。ソウル、ブラックスター、キッドの三人衆のトリオ達は寝床に着いたのかな? アリスの執拗なフェロモン・アピールとも戦いゆく……アホの極み!! 男なんてそれ以下。テンションはハイになり心躍る盛り上がるハートビートの子守り歌が女としての生き様と武器職人の明日の賛歌を密に慕い合う、大人でも子供でも無い多感な季節。マカはふかふかの布団に横になるー
「あっごめーん。ベッドメイキングなら任せて、ぬいぐるみのご機嫌取り☆」
椿は微笑み鏡の化粧台に座る。メイク術聞こうかな……今だから出来る、女性の禁断トーク!
「ブラックスターって最低だよね(笑)」
「ふふ。いいの、私は武器で職人を陰で支えるパートナーとしての役目を熟して彼を一人前の“神”にするだけ」
「私も努力を叩きつけられたよ。ママが言ってたな、男の二言を疑うべし……って」
掛け時計とスマホは秒針を刻むー吸血鬼は駆除した。魔鎌も頼れる私だけの自慢の【鬼に金棒】! 綺麗で柔らかな魂の波長を彼女から感じる……ソウル君の気遣いかな? それとも。恋バナに軌道修正しちゃう??
「大丈夫だった? ストーカーとの闘い。一人きりで」
「エグリゴリの血を啓発するの、稀有な身体の持ち主だって親に言われてるから。ソウルも年に似合わず仏頂面ね」
椿はココアのマグカップに口を噤む。寮はいたって今日も平和だ、こんな日がずっと続きますように……早朝の授業もアイツのショータイム、相変わらずの級友達。クラスメイトは身勝手でわがまま尽くしー退屈しないでしょ? 穏やかな夜風が吹く。教頭の頭も上がらないほど、キッド、リズ、パティもトリガーの引き金の銃口を日夜磨き上げてゆく。このまま……でいいのかな。私は一抹の疑問を抱いた。
「困った時はお互い様ね。もっと先輩に頼って良いのよ」
そう言ってほしかった……ソウルなんてマイペース過ぎ! 私の体温は優しく撫で上げられた様に微かな眠り気の中へ堕ちてゆく、バトル・ファイトも休戦ー? いいの。人の意見は人の意見! 窓の外でノックの音がした。
「黒猫のアリスだぞ~夜更かしの会もお開き。明日は護衛人のボディーガードの課外授業!」
「あんたねー、ソウルに色目使うな! 男心を嬲って擽って楽しい!?」
デス・ザ・キッドは気付いていた。新たなる敵……異形の者?? 吸血の鬼の二番煎じの忌むべき存在! 先生や教師達も一触即発されゆく運命なの? 専門学生の私達の将来の未来は?? 答えと悩みはまだ尽きない。黒猫がしっぽを振り魔法をかける、廊下の洗面台に立つ男三人衆にテレパシーを送る……
(野郎共~夢の中まで説教だゾ~~おk?)
キッドは歯を濯ぎ耳を疑った。顔を見合わせる男子一同、午後10時44分……ベッドが呼んでいる、魔女め。
(ズケズケと他人の心の内部に入って来るな。恥を知れ)
(糸電話してる場合か)
(俺様が一位! №1の主人公ー!!)
長いロビーの間接照明の灯がチカチカと点滅している……大家さんの出番かな、給食のおばちゃんシクヨロ~。。もう寝よZzz
「さてと、そろそろ帰る? 明日の仕事はっと……武器職人の磨き合いネ」
「楽しかった。私達ずっと親友だよね?」
椿は当たり前♡ と優しく頷いてくれた。ソウルのバーカ! 仲間の級友は“破天荒”でクールな出で立ちばかり……支援物資の調達の用心棒の授業、楽しみー!
(マカに話しかけんじゃねーぞ。最低女)
(何さー、寂しいのよ。エスパー少女ナメないでよね! ウフ♡)
「お前等よー、テレパシーって必要か? 直接言え魔性の女!」
大家さんの深夜の見回りのスマホの懐中電灯の明かりが見えた。ヤベ、癇癪玉落ちる!! ソウルとキッドは足早に今日の最後の挨拶を済ませ部屋に戻りゆくー
「おばちゃん!! 深夜になっても俺に会いに来たのか、サインやるよ!! 将来有望の期待の一番星だぜ!?」
(あっ)
叫び声が稲光となり雷を落とした……近所迷惑の要!!
「消灯時間忘れたのかー!! 直帰!!!」
「うるせ~(笑)」
こんなカンジ。騒がしい未来が私達を待っている……そうだよね、ソウル? 三日月が見守る丑三つ時ーデスシティに忍び寄る影と仕事!? 青春の一ページのせきらら白書は熱を帯びて加速する、否応無しにお構いなく。。
「ソウルのアホ……ぐぅ、ぐう」