テラーノベル
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不明ちゃん。
「!?」白い目が、一斉にこちらを向いた。
次の瞬間――
ザザザザザッ!!!
白樺の森そのものが動いた。
「危ない!!」
僕は咄嗟にノヴァを抱えて横へ飛び込む。
ドゴォッ!!
さっきまで立っていた場所を、巨大な白い根が貫いた。
「なっ……木の根っ!?」
地面が盛り上がる。
無数の根が蛇みたいにうねり、こちらへ襲いかかってくる。
ノヴァが即座に解析する。
「植物ではありません!」
「ヴォイド侵食を受けた特殊生命体です!」
白樺の幹が裂けた。
内部から現れたのは、白い人型。
細長い腕。
真っ白な皮膚。
顔には口も鼻もない。
だが、全身に無数の“目”が浮かんでいた。
「うわぁぁぁ!?」
それが何体も。
木の中から次々と這い出してくる。
しかも――。
♪~~~
あの歌声が近づいてくる。
森の奥。
白い霧の中から、小さな少女の影が現れた。
長い銀髪。
白いワンピース。
裸足。
俯いたまま、静かに歌っている。
だが彼女の周囲だけ、空間が歪んでいた。
ノヴァの声が強張る。
「危険度上昇!」
「あの個体……他とは違います!」
少女が、ゆっくり顔を上げる。
その瞬間。
僕は息を呑んだ。
顔がなかった。
いや、厳密に言うと――巨大な白い瞳と口があった。
ギチ……。
その目が、こちらを見た。
頭痛。
視界が歪む。
《アステリア》が激しく警告音みたいに脈動する。
「精神汚染反応!」
ノヴァが叫ぶ。
「見ないでください、マスター!!」
だがその時。
少女が歌を止め、初めて口を開いた。
「……星の匂いがする」
森全体が、ざわりと震えた。
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