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4月7日、いつもの登校日だ。
春休み明けで学年が高校になった
僕は電車に乗って約1時間、遥々この学校にやってきた。
「…あぁ、不安だ…」
嗚呼、今更何を零すのだ、
新学期で新しい人が入っているからって
悪い奴らと決まった訳じゃぁない。
それに、僕には華澄がいる。
大丈夫だ。
「いや、僕は大丈夫だ…。」
『まもなく〜…草薙、草薙です。』
「……思い詰めたら時間が早いな。」
そんなことを呟いていたら、
もうホームへ着いてしまった。
重い足取りで学校へ向かった。
学校へは徒歩3分、微妙な距離だ。
「おはようございます…」
「はい、おはようございます」
交通整備の人は
とびきりの笑顔をかましてきた…
幸せそうだな。
僕はその地へ足を踏み入れた。
(久々の…地獄が始まるのか………。)
肩をがっくし落とし、ゆっくりと教室へと向かった。
「いや、友達や先生は期待できる…違いない、よし!」
希望を持ち、坂道を走った。
階段を急いで駆け上がり、教室へ向かった。
ゆっくり、そぉ〜っとドアを開けた。
「……。」
学校なんて嫌いだ、大っ嫌いだ。
こんな、強制される場所なんて誰が好むんだ。(…だけど、少しでも高校生活は
『自分らしく』
楽しんでいたい…!!)
僕は自分の席に着き、荷物を片していた。
「…や、やぁ」
「…?!」
後ろからいきなり声をかけられ、
思わず警戒してしまった。
「咲…さんだよね?」
「…あぁ、そうだよ」
35番の席の子だった。
「今日から同じクラスの…慶次だよ、よろしく」
「ん…あぁ!お前…あ、そうなんだ」
「『僕』、咲!よろしく」
「…うん。」
何故か、微妙な返事だった別に、
その時は違和感を感じなかった。
次第に蔓延し始める物だと知るのは
明日からだと、誰も知る由はない。