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華はベッドに横たわり、天井を見つめていた。
失敗ばかりの一日。けれど、最後に浮かんだのは厳しい顔ではなく、あの一瞬の優しい声だった。
「……明日は、もっとちゃんとやりたい」
小さな決意を胸に、瞼を閉じる。
一方、律は机に置いた資料を横目に、ゆっくりと息をついていた。
教育係としての初日。予想以上に手がかかる相手だった。
――だが、不思議と苛立ちだけではない。
「……まあ、明日も付き合うか」
呟きながらベッドに体を沈める。
同じ夜空の下、それぞれの想いを抱いたまま。
二人の物語は、まだ始まったばかりだった。