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Mee
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コウは眠れなかった。
😈 _ 全部覚えとる 。
リオラの言葉が頭から離れない。
全部。
どこまでだ。
何を。
なぜ。
考えれば考えるほど分からなくなる。
机の上のノートを見る。
開く気になれなかった。
今は何が本当なのか分からない。
未来の自分。
リオラ。
黒いノート。
誰を信じればいい。
その頃。
リオラも眠れていなかった。
暗い部屋。
スマホの光だけが顔を照らしている。
画面にはメモ帳。
タイトルは一つ。
╴327回目╴
その文字を見て。
リオラは目を閉じた。
ゆっくり息を吐く。
そして。
一番下までスクロールする。
そこには大量の文章が並んでいた。
日付もない。
順番もバラバラ。
ただ。
一つだけ共通している。
全部。
コウについてだった。
╴17回目 思い出した ╴
╴38回目 駅前に行った ╴
╴89回目 また失敗 ╴
╴142回目 思い出させてしまった ╴
╴201回目 手遅れ ╴
╴326回目 最悪 ╴
リオラは震える指で画面を閉じた。
もう見たくなかった。
それでも消せない。
忘れられない。
😈 _ …… 。
部屋は静かだった。
ふと。
机の写真立てが目に入る。
コウと撮った写真。
笑っている。
今よりずっと自然に。
リオラは苦笑した。
😈 _ お前は忘れられてええなぁ 、
誰もいない部屋で呟く。
返事はない。
当然だ。
だが。
その言葉の直後。
スマホが震えた。
通知。
知らない番号。
リオラの顔色が変わる。
ゆっくり開く。
メッセージは一文だけだった。
¿¿💬 _ もう会ったのか ?
リオラの呼吸が止まる。
その番号を知っていた。
326回目。
205回目。
61回目。
何度も届いた。
毎回同じ番号。
毎回同じ相手。
リオラはすぐに返信する。
😈💬 _ 何が目的なん
既読。
数秒後。
返事が来る。
¿¿💬 _ 今回は遅い 。
¿¿💬 _ もう間に合わない 。
翌日。
リオラを呼び出した。
駅から離れた公園。
夕方。
人は少ない。
🐕 _ 全部話せ 。
開口一番だった。
リオラは困ったように笑う。
😈 _ … 嫌や 。 笑
🐕 _ なんで ?
😈 _ 話したら終わるねんから 。
🐕 _ 意味分からんねー 、
😈 _ 分からんままでええねん 。
苛立つ。
最近ずっとそうだ。
何かを知っている。
だが言わない。
隠している。
守ろうとしているのか。
騙そうとしているのかも分からない。
🐕 _ … 俺に選ばせろよ 。
リオラの表情が固まる。
😈 _ 何を 。
🐕 _ お前ら勝手に決めてるだろ 。
未来の自分も。
ノートも。
リオラも。
全員。
自分の知らないところで話を進めている。
🐕 _ オレだけ何も知らねぇ 。
😈 _ …… 。
🐕 _ ふざけんなよ 。
沈黙。
風が吹く。
リオラはしばらく下を向いていた。
やがて。
小さく笑った。
悲しそうに。
諦めたように。
😈 _ やっぱ同じこと言うんやなぁ 、 笑
心臓が止まりそうになる。
まただ。
また。
同じこと。
🐕 _ 前も言ったの 。
リオラは答えない。
代わりに。
ぽつりと呟いた。
😈 _ 326回とも 。
世界が静まる。
何も言えなかった。
326回。
つまり。
本当に。
本当に繰り返している。
夢じゃない。
妄想じゃない。
冗談でもない。
326回。
失敗した。
その夜。
黒いノートを開く。
新しい文字。
今までで一番短い。
今までで一番恐ろしい。
╴気付いたな 。╴
その下。
大きな文字。
赤いインク。
まるで血のような色。
╴あと三日 。╴
そして。
最後のページ。
今まで白紙だった場所に。
新しい文章が現れていた。
╴326回目の死因 ╴
指が震える。
恐る恐る続きを読む。
そこには。
たった一行だけ。
書かれていた。
╴リオラを信じた。 ╴
コメント
3件
あああああああflowerちゃんかみぃいい
第10話、めちゃくちゃ重たかったです……。「全部覚えとる」の悪魔めいた口調と、リオラが327回目の記録をスクロールするシーンが脳裏に焼きつきました。コウが「俺に選ばせろ」と叫ぶところは、読んでるこっちも胸が締め付けられましたね。最後の「リオラを信じた」の死因、あれは本当に鳥肌ものでした。選択の重みと信頼の脆さが一気にのしかかってくるようで……続きが気になるし怖いです。でも、この絶望感の描き方が秀逸でした🌷