次の日、朝日が昇ると、4人は武器を手に出発の準備をしていた。まだ十分な食料は確保できていない。狩りをするためには、少しでも行動しなければならなかった。
「今日は狩りに行こう。」いさなが言った。「でも、無理に大きな獣を狙う必要はない。小さいのを捕まえれば、すぐに食事になるだろう。」
「小型肉食獣か…。確かに、大きいのは危険だし。」みりんが考え込みながら答える。「どうやって見分けるんだ?」
「リオに頼めばいい。匂いでわかるだろう?」いさながリオに向かって微笑みながら言う。
リオは鼻を鳴らしてから頷いた。すでに、匂いに敏感になっているようだ。
「じゃあ、リオ、お願いね。」ゆうながリオの頭を撫でながら、頼んだ。
リオのリードで、4人とリオは森の中へ進んだ。地面に落ちた枝が音を立てないように、そっと歩きながら足跡を追っていく。リオが立ち止まり、匂いを嗅ぎ分けては、また進んでいく。
「リオがいるから、少しは安心だね。」萌香が少しリラックスした声で言う。
「でも、やっぱり気を抜けないよ。気をつけろよ。」いさなが真剣な表情で答えた。
「見つけたぞ。」リオが静かに声を出し、木陰から顔を出す。そこには、木陰で休んでいる小型肉食獣が見えた。獣は、鋭い牙を持ち、体毛が見えないが、素早く動ける体格をしている。
「獲物が見つかった!準備しろ!」いさなが声を上げ、槍を構えた。
「行くぞ!」ゆうなが弓矢を取り出し、構える。「遠くから攻撃するよ。」
「私も弓矢で応援するよ。」みりんがナイフを手に取りながら、準備を整える。
静かな緊張が続く中、リオが少し前に進んでいく。突然、獣が警戒して動き出した。その瞬間、いさなが素早く槍を投げる。槍は獣の肩に命中し、獣が痛がって後ろに跳ねる。
「今だ!」いさなが叫ぶ。
萌香が矢を放ち、獣の足に命中する。獣は反応して、牙を剥き出しにして反撃しようとするが、すでにリオの攻撃が始まっていた。リオが獣の肩をかすめ、動きを止める。
「やった!」ゆうなが拳を上げた。
獣は最後に一声鳴き、動かなくなった。
狩りが終わり、獣を引きずって小屋に戻る途中、4人の中で微妙な空気が漂い始めた。いさなが、獲物を運びながら後ろを振り返ると、妙に緊張感が漂っていることに気づいた。
「どうした?」いさなは気づかぬふりをして、声をかけた。
「うーん、いや、何でもないよ。」萌香が顔を赤らめて答える。
「でも、いさな…」ゆうなが真面目な顔をして言う。「槍を投げたとき、かっこよかったよ。」
「俺?」いさなが驚きながらも少し照れた。「そんなことないよ。」
「ほんとだよ。」みりんも笑いながら言う。「冷静で、男らしいところが素敵。」
その言葉に、いさなはちょっと照れていた。次第に、みんなの視線がいさなに集まっていくのを感じ、思わず「何だよ、急に。」と苦笑いを浮かべた。
「みんな、ちょっと…」いさなが言いながら、笑顔を見せる。
「でも、いさな、やっぱりかっこいいから。」萌香がにっこりと笑って答える。
【筆者からのコメント】
俺が筆者だからいいだろ、別に
コメント
10件
....あれ私いる?
リオが喋ったア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!?
おう、ww