「…いいですよ?」
静香は微笑みながら言う。その言動に裕翔は頬を赤らめ、鼓動が早くなる。
───そして、”良い”と言われたことに驚きを隠せずに、声が出てしまう。
「え゛…」
その反応が面白かったのか、静香は「フフッ」と笑った。
そして裕翔は少し期待しながら、「じゃ、じゃあ?」と言った。
しかし、静香は
「…さすがにしませんよ?」
と優しく言った。
さっきと言っていた言葉と違く、裕翔は少し動揺してしまう。
「…学校でするわけないじゃないですか?」
と穏やかな声色で静香は言った。
ま、まあそりゃそうかと少し期待した自分が恥ずかしいと思いながらもそのことを隠すように裕翔は
「冗談だよ〜」
と笑いながら言った。
───静香は時計に目を向け、裕翔に言った。
「時間、大丈夫ですか?」
裕翔は慌てて時計を見る。
「ってやべ!ごめん、俺帰るわ!」
静香は少し頬を緩め頭を縦に振る。
「また来てくださいね。」
帰り際にそんなことを言われ、少しドキンとしてしまう。しかし、平然を装い裕翔こんなことを言った。
「──待ち合わせは図書室で!」
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