これは
特殊能力を持った少女のふわが
平凡を求める話
(この物語はフィクションです
実在する人物及び施設には一切関係がございません)
4月某日
今日は入学式だった
体育館の中はザワついていてうるさかった
「あの先生可愛くない?俺ちょータイプなんだけど」
「あー、でも俺はあっちの先生の方がタイプだな」
「ねーねー!あの先輩すっごくイケメンじゃなーい?」
「わーかーるー!!何組なんだろー? 」
大抵の人は見た目で判断するんだな
…そんな声が聞こえた
入学式中に私の名前を叫ばれた
こんなのあいつしかいない
「すいせい?」
「おはよ〜」
やはりすいせいだった
「へぇ、お前高校入れたんだ」
「まぁ、そこはなんとかね〜」
「入学式に遅刻ってところがお前らしいけどね」
「まず座って大声出すのをやめろ」
「はーい」
入学式のプログラムも後半に差し掛かる頃
「ふわさん、すいせいさん」
知らない先生に呼ばれた。というかどの先生も知らないが
「はい、なんでしょうか?」
「少し話があるので、こちらに」
「えっ??何の話??」
…?
なんかやらかしたかな…
ただ先生に呼ばれたからには断る理由もなかった
…結局呼ばれた事はすいせいが大声で私の名前を呼んだことについてだった
なんか巻き添えを食らっただけだった
まあ体育館みたいな大きいところで人が大勢集まるところは苦手だから別に良かったけれども
「ていうか」
「?」
「すいせい、お前はもう少し学校に早く来たらどう?」
「えへへ…寝坊しちゃってさ〜」
「まぁあんまり遅刻するとやばいよ?」
「中学と違うから」
「ひえっ、折角入れたのに退学になっちゃったり…?」
「まぁあるかもね」
「えぇ…それは避けたいや…」
私も話せる知り合いが少ないのはあまり良くないから頑張って欲しい
「とりあえず入学式に戻るよ 」
忘れかけてた、今入学式中だ
「あれ?」
「ふわー」
「なに?」
「体育館誰もいないよ?」
「もしかして」
「入学式終わったんじゃない?」
「あー」
「1回自分のクラス確認して行ってみたらどう?」
「そうしよー」
そこで私とすいせいは一旦別れた
私の名前は1年2組にあった
校舎の地図が壁につけられていたから
それを写真に撮って自分のクラスへと向かった
クラスの前についた時に後ろに人の気配を感じた
そこにはすいせいがいた
「…なんでお前も?」
「え?だってボクも2組だもん」
そう言いながらすいせいは教室のドアをガラガラッっと開けた
「こんにちはぁあぁあ」
ザワついていたクラスの中が一瞬静かになった
そのタイミングでクラスの中にいた先生がこっちに来た
「2人は入学式の途中で呼ばれたんだってね」
「とりあえず席は窓の近くにある空いてる席に名前が書いてあると思うからそこを見て座ってね」
窓側を見ると3つの席が空いていた
誰か1人いないのか、ただ余りなのかは分からないが
とりあえずは私もすいせいも席につきクラスでの話を聞いていた
「それじゃあ次の時間は自己紹介をしましょうか」
新学期1番の嫌なことだ、自己紹介は
違和感なく、けど記憶に残りにくそうな自己紹介を私は考えていた
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