1度巡らせてしまった負の思考は、みるみるうちに広がっていく
あの時も嫌だったのかな…
あれも嫌だったよな…
なんて考える度に余計に体のダルさが増したように感じた。
柔「仁ちゃん大丈夫?顔色良くないけど」
仁『まじ?そんな?』
柔「めっちゃってわけじゃないけど、まぁ病人って感じ」
仁『さっきも毅に言われたんだよ、』
柔「熱はないの?」
仁『計ってないから分かんないけど、別に今は体調悪いってわけじゃなくて。身体はダルいけど、、多分寝不足だからだと思うし…』
なんて言うのは嘘で、正直きつい。
頭痛も強くなった気がするし、こんな真夏なのに寒気がする。
だからといって、せっかくのこのエビライの雰囲気を壊したくはないし
それに、今日はあともう少しだから…
少し早めに帰って、薬飲んで寝とけば治るだろ
病は気からって言うし
多分、、大丈夫、
柔「次の全体リハの間寝てたら?俺言っとくよ?」
仁『いや、いいよ。ヤバくなったら寝るわ』
柔「ほんとに大丈夫?」
仁『うん』
とは言いつつも、集合がかかるまでソファーに横になって目を瞑った。
今朝の仁人がどうも気にかかって心ここに在らずでいた。
熱は微妙にあった
頭に手を乗せた時、さりげなく額に触れたら熱っぽさを感じたし、仁人が嫌がらず素直なのもその証拠。
まぁ,,っていっても、あいつの事だからどうせリハくるんだろうな…
正直病人は大人しく寝てて欲しいところだけど
なんてステージに向かうも、頭の中は仁人のことでいっぱいだった。
洸「____,,,えー!?それやばくね!?」
玲「いや、やばいんだよ笑」
和「まぁでもどうにかなるっしょ」
毅「(どうすっかなぁ…,,)」
ジ「…毅どうした?」
毅「…悪い、M!LKの楽屋寄ってっていい?先行ってていいから」
ジ「ん?」
玲「りょーかーい」
ほんと俺もお人好しだな、なんて思いつつも方向を変えてM!LKがいる楽屋に向かった。
中に入ると角に座る勇斗とソファーに横たわる仁人がいた。
毅「ん…寝てんのか、、」
勇「あれ、毅どーした?」
毅「ちょっと仁人見に」
勇「あー… 仁人体調悪いよな、これ」
毅「な、」
ソファーに近づき、傍で腰を落とした。
眉間に皺を寄せながら寝ている仁人の頭を優しく撫でてやると、無意識なのか俺の手に頬を寄せた。
はぁー___ほんと…可愛いな、笑
無意識なんだろうな…これ,,笑///
ひとつ離れて座っている勇斗は珍しそうな目でみていた。
毅「てか、さっきより上がってんな…仁人ー?」
勇「え、起こすの?寝かせておいたほうが良くね?」
毅「こいつそういうの嫌いなんだよ。やんなきゃいけないことはやるやつだからさ、笑仁人ー?」
仁『___ん、?…あれ、もう時間?』
毅「うん。リハ出んの?それともこのまま寝とく?」
仁『…出る。』
毅「わかった。無理すんなよ?」
仁『ん。』
毅「じゃ、先行ってっから」
一方毅と離れたメンバーは、珍しい毅の行動にハテナを浮かばせていた。
玲「なぁ、毅ってあんな甘かった?」
洸「いや、それな?さっき吉田が楽屋来た時もあんな感じだった」
和「仁人くんがデレたのって、毅くんの時だけだよね」
玲「…え、待って。できてんの?笑」
洸「ん〜?…好きではないとか言ってたけど笑」
回らない頭をなんとか気合いで補い、少々スローペースでステージに向かった。
既に他のメンバーやグループは集まっており、これから全体曲の確認に入るところだった。
これ今踊ったりしたら終わるな…
てか、普通に立ってるだけでも辛いし,,
徐々に視界がぼやけ出し、バランス感覚が緩んでいく
みんながいる中で倒れたりしたら…なんて思いで意地でも脚に力を入れた。
1回…1回しゃがむだけなら,,
…あ,,やば…脚に力入んな,,
ガタン______
勇「え、、ちょ、仁人?」
柔「え…仁ちゃん?仁ちゃーん?」
勇「おいマジかよ,,とりあえず一旦、、、楽屋に運んだ方がi…,,」
音と共に周りがざわめくのを見れば、仁人が倒れていた。
あらら
やっぱ限界だったか
勇「,,とりあえず、楽屋に運んだ方がi…,,」
毅「よっこいしょっ」
焦ることもなく周りの人を差し置いて仁人の傍にいけば、そのまま姫抱っこで抱えた。
毅「いいよ俺運ぶから。リハ続けてて」
勇「いや、、でも…」
毅「こいつ苦手なんだよ笑俺以外に抱えられんの」
勇「…?…じゃあ、悪い。頼む。」
毅「ん。」
仁『…ごめっ___,,』
毅「いいから寝てな。辛いだろ」
そう言うと大人しく俺に頭を寄せて目を閉じた。
ザワつく周りを背にステージを降りた。
楽屋に入れば静かにソファーに降ろし、自分もソファーに座って、膝の上に仁人を寝かせた。
しばらくすると、やや表情は苦しそうではあるが、整った寝息が聞こえ始めた。
毅「やべ。仁人乗せたままじゃリハ戻れねぇわ笑…まぁいっか、笑」
片手にはスマホを、もう片手は優しく胸あたりをトントンと叩く。
時折スマホから視線を外して仁人の様子を確認した。
毅「なんか前もこんなことあったな、笑」
それからしばらくすると、リハを終えたM!LKとスパドラが戻ってきた。
勇「おお笑なかなか見ない光景だな笑」
玲「初めて見たんだけど笑」
洸「吉田寝てんの?」
毅「寝てるから少し静かにしろ」
舜「体調悪かったん?」
毅「朝から熱っぽかった」
和「あ、そうなの?YouTube撮ってた時あんまそんな感じしなかったけど。よく分かったね」
毅「まぁ昔からみてるんで 」
勇「やるなぁ笑」
彪「好きではないとか言ってたのに、めっちゃ気にかけてんじゃん笑」
毅「嫌いとも言ってないけどな。」
彪「はぁー、?」
毅「てか、好きとかそんな軽くねぇよ笑」
洸「…え、?笑」
毅「仁人ー?もうそろそろ起きな。」
仁『…ん、、』
毅「どんだけ人の膝の上で暴れてんだ」
仁『毅だから…だいじょぶだろ』
毅「俺じゃなかったらどうしてたんだよ笑」
仁『匂いでわかるわ、お前くらい』
毅「笑笑笑あ、ってか、みんないるよ」
仁『…え?』
少し起き上がって周りを見渡すと、再び寝転がって俺の方に顔を向けた。
仁『最悪…///』
毅「笑笑笑」
勇「なんか、、見る目変わったわ、」
仁『どういう意味だよ』
柔「これだけ一緒にいるのに初めて見たかも笑」
玲「それは俺らも笑」
和「そこ付き合ってんの?笑」
仁『付き合ってねぇわ!』
毅「両思いなのにな笑」
仁『__っ,,///』
洸「だぁーはっはっは笑もう付き合えよ笑」
仁『まだダメです!!』
毅「だそうです。」
洸「あはは笑笑笑」
この熱が体調不良のせいなのか、はたまた毅のせいなのかわからないけど
未だ繋がれてる毅の左手からは、確かに俺と同じ温度を感じた。
end.
コメント
2件
続き待ってました~!! 吉田さん可愛すぎます🤦♀️ほんで毅イケメンすぎます🤦♀最高でした!!