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放課後の部活の片付け中。

桃茄「咲乃ちゃん、前よりもあそこの小節うまくなってたね」

「そ、そうかな?」

そう言われて嬉しくなって少し笑った、その瞬間。

【ぎゅ】

突然、手首を掴まれた。

彩希「……咲乃ちゃん、帰ろ」

「え、まだ―――」

彩希は何も言わず私を引っ張る。

桃茄「もう終礼も終わってるし、しゃしゃと帰っていいよ」

「あ、あぁ…ありがとう」

歩き出してからも彩希はしばらく無言だった。

「……彩希、どうしたの?」

彩希「……別に」

でも明らかに握る力がさっきよりも強い。

「私なにか…怒らせちゃった…?」

彩希「怒ってないよ」

一拍おいて、小さな声。

彩希「……ちょっと、やだっただけ」

「え?」

そこでやっと気づいた。

「……嫉妬?」

彩希「っ/// ち、違――」

でも顔は真っ赤だった。

「私が好きなのは彩希だけだよ」

少しでも安心させようとそう声をかけた。

彩希「それは分かってる…。でも…今日、桃茄ちゃんと楽しそうにしてるの見て…」

一度、言葉を切って。

彩希「胸、ぎゅってなって……嫌だった」

彩希は視線を落としたままそう言った。

彩希「ごめん…。こんなんうちのわがままだよね。嫌だよね」

「嫌じゃないよ。正直に話してくれてありがとう」

逆に嫉妬されて嬉しいくらいだ。

「好きなんだから、焦るのなんて誰だってあるよ」

そう言いながら私は彩希の髪をかき上げてあげた。

「私はずっと彩希のそばに居るから…。だから、彩希も離れないでほしい」

彩希「咲乃ちゃん…」

自分から言っといてなんだけど、随分恥ずかしいセリフだ。でも誰も見てないからだいじょ…

彩希「見られてるからそういうの言われると…ちょっと恥ずかしい…///」

「…へ?」

霧春「ほぇ~…。ラブラブだな」

「おいっ、二人の邪魔しちゃだめだろ」

陽人「ずっとそばに居るから…離れないで…!」

「おっwおいっwやめろってww」

…最悪だ。

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