テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
勉強会当日になった。待ち合わせは、近くの図書館。
奇空先輩と二人きりなんて……!なんだか、できそうな気がする!
よし、ここで合ってるな……?
「こんに、ちは」
まだ、こうなってしまう。だけど、奇空先輩は優しい!
「こんにちは!今日、勉強頑張ろうね!」
やっぱり!優しい!うれしい!頑張れる!
だけど、そんな簡単にはいかなかった。数学……歴史……地理……
難しいのが山ほどある。どうすればできるんだろ。
「そろそろ、定期テストだね。緊張する〜!」
恥ずかしくて、勉強会なのに、わからないところを教えてもらう気分ではないな。
でも、そしたら……
定期テストできないじゃないか。思い切って……!教えてもらおう!
「こ、ここ、わかんない、んだけど……教えてくれませんか?」
言えた。反応はどうかな、?
「あぁ〜!わかる〜!私もわかんなかった!こんな私でもいい?」
よかった。
「もちろん、です。よろしく、お願いします。」
変な言葉づかいだけど、”普通”に接してくれる優しい奇空先輩……!
優しく、丁寧に教えてくれた。そのおかげで、わかるようになった。
奇空先輩は、大学受験するのかな、?聞いてはだめだと思うけど、気になってしまう。
「教えて、くれて、ありがとう、ございます。わかり、やすかった、です。」
言ってみよう。反応はまだ分からないけど。
「あの……」
奇空先輩の返事を深呼吸しながら待つ。
「どうしたの?」
よかった。でも、まだこれからだ。
「あの、えっと、聞い、ては、だめだ、と思うけど、」
緊張する。反応がまだ分からないから。
でも、奇空先輩は、うなずいて、聞いてくれる。
「奇空、先輩、は、大学受験、するんですか、?」
言えたけど……
「え?私のことなんて言った?」
あれ?
「奇空、先輩って」
なんだろ……?
あ、!わかった。奇空”先輩”って言ったからだ。
多分だけど。
「ちょ……少し、声、が大き、いです、よ、!」
それほどうれしかったのかな。
「あ!ごめんね。」
でも、やっぱり、奇跡空先輩は奇空”先輩”のことが気になったみたいだ。
「だめ、ですか?」
「全然いいよ!むしろうれしい!」
知らないうちに、そう呼んでいた。
「えっと、なんの話だったっけ?」
知らぬ間に違う話になっていた。
「奇空先輩は、大学受験、するん、ですか、って」
少し緊張するけど、奇空先輩なら。大丈夫、だよね、?
「あぁ!それね!」
緊張しながら先輩の返事を待つ。
「するよ。」
急に元気がなくなった先輩。将来に関することだからかな。
「ごめん、なさい!」
「え?なんでよ?」
「え、しょ、将来に、関すること、だから。言わない方が、よかったかな、って思っちゃった、から、……です。」
「いいよ!一緒に勉強頑張ろ!」
そうやって勉強会は終わった。案外楽しかったかも。