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私の名前は、白羽一樹(しらばねかずき)
29歳独身彼氏なし職業は漫画家アシスタント兼カメラマン 現在進行形でフリーターをしている。親には早く就職しろと言われているけど、漫画を描くことが好きだから仕事を辞めて今に至る。今はアルバイトをしながら漫画を描いていて、いつか自分の漫画がアニメ化されたり映画化されることを夢見ている。
今日は日曜日だからゆっくり出来る日だけど、さっきからスマホが鳴りっぱなしでうるさい。電話に出る気はないんだけどずっと鳴ってるから仕方なく出ることにした。「もしもーし」
『あっ!やっと出た!ちょっとあんた聞いてよ!』
この声はお姉ちゃんの声かな?なんかすごい怒ってるような気がするけどなんでだろう?
「どうしたのお姉ちゃん?」
『昨日の夜に彼氏と別れたんだよぉ~』
えぇ!?まだ付き合って一ヶ月くらいしか経ってないよね?いくらなんでも早すぎじゃない!?
「どうして別れちゃったの?」
『だってあいつ浮気してたんだもん。それで問い詰めたら逆ギレされてさぁ~。あたしも頭にきちゃって言い合いになってそのまま喧嘩別れだよ』
はあぁ~。そりゃ怒るわけだね。てかその程度で別れるとか二人とも子供すぎるんじゃない?
「そっかぁ。それは残念だったねぇ。それじゃあお休み」
『ちょっ、待ちなさいって。せっかく愚痴れる相手が見つかったんだからもう少し付き合いなさいよ』『うるせぇ!お前なんか知るか!』
俺はいつもこうやって逃げてきた。
そうすることでしか自分を守れなかった。
だからといって、誰かを傷つけてもいいわけじゃない。わかっちゃいるさ。だけどしょうがないじゃないか。あいつらは俺とは違う。才能があって人望もあって、誰からも必要とされるような奴らと、この世界で生きていけなくなった人間では違うんだよ。
そんなことを言ったところで意味はないけどな。
だってそれは結局言い訳に過ぎないんだから。
それに気づけない時点で、すでに敗けているのだ。
その事実を認めようとせずに足掻くだけ無駄なのだ。
敗北者になるくらいなら、最初から勝負をしなくてよい。
そうすれば傷つくこともないだろう? だがそれは、「負け犬」と呼ばれる人種の生き方でもある。
己の人生を否定してまで他人に媚びへつらい生きることに、どんな価値があるのか? 他者への依存こそが、最大の罪悪ではないだろうか? ならばいっそ、このまま死を迎えたほうが幸せかもしれない。
自分の人生を否定するような人間にはなりたくない。
たとえ自分が死んでしまっても、誰かの心の中で生き続けることができればいいと思う。
それはきっと幸せなことなのだ。
その日はとても穏やかな天気だった。空からは春の陽射しが優しく降り注ぎ、桜の花々は美しく咲き誇っていた。
僕はいつものように学校へと向かっていたのだが、途中にある横断歩道の前で立ち止まった。信号が変わるまでの待ち時間は10秒ほどしかなかったはずだ。僕がそこで何をしていたかというと、「この瞬間を切り取りたい」なんてことを考えていたんだ。そしてその時ふと思ったんだよ。もし今ここで事故が起きたとしても、誰も僕のことを気にしたりなんかしないとね。そう考えると急に怖くなってさ、その場を離れようとしたんだけど足が動かなかったよ。そして結局青信号を見逃してしまったんだ。
10秒間というのは短いようで長いものだよね。だから僕はその間ずっと目を開けていたんだ。だってさぁ、こんなにも面白いものを見ないなんて勿体無いじゃない?ほらよく言うでしょ、「目は口ほどにものを言う」ってね。あー!もうダメだよ!僕に話しかけるのは禁止!!わかった!?うん!わかってくれて嬉しいよ。ありがとう。じゃあそろそろ10秒たったかな?え?まだ9秒しか経ってなかった?あちゃ~それは残念。それなら仕方がないね。君にはまた今度にしようか。じゃあバイバーイ♪