赤愛され 続き
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月日が流れ、俺は少しだけだが喋れるようになった。
まだ歩くのは危ないから、と言われて1人で歩くのは禁止されている。
紫)りいぬくんおはよ~
赤)おぁ、ょ、
紫)ご飯食べよっか
赤)んぅ、
まだ舌足らずな自分に嫌気がさす
ななにぃに抱っこされ、リビングへ行くと学校の準備をしているさとにぃところにぃがいた
俺の姿を見た瞬間顔をぱっと明るくさせ飛びついてきたさとにぃ
桃)りいぬおはよぉ!!今日も可愛いね!!
赤)んんっ″、!
奴の頬に手を当て距離を取ろうとするが馬鹿力には勝てずにそのままぎゅーと抱きついてきた
そんな姿を後ろからころにぃが苦笑いで見ている
青)さとみくん、りいぬくん怒ってるよ、笑
桃)え~?そんなことないよねぇ
こいつうざい…しつこい…
まともそうなころんにぃに助けを求めないと
赤)にぃ、ぃ、
桃)ん~?お兄ちゃんだよ~!
赤)ん″、!
紫)さとみくんは学校に行ってください
桃)ぅ、行きたくない…
ななにぃの圧に負け、さとにぃは家を出た
それに続いてころにぃも学校へと行った
これで静かに、
黄)りいぬ起きてる、!
橙)ほんとだぁ、!
またうるさい…でもさとにぃよりかはマシ、?
おはようくらい言わないと
赤)おぁよ、
黄)おはよ~!
橙)おはよ!
2人の明るさを見て、昔演じていた自分を思い出してしまった。
笑わなきゃと毎日自己暗示して、話の内容聞いてなくて呆れられるか、怒られることが多々あった
またそうなってしまうのだろうか、
転生しても俺は変わらない。
だったらこんな嫌な記憶など消えて欲しかった
紫)はい、フレンチトーストね!
俺たちのお皿に盛られたフレンチトースト
お店のようなクオリティーに2人はわぁー!と声を漏らす
俺にもちっちゃく切られたフレンチトーストがのっけられて、トッピングにいちごがのっていた
そういえばいちご好きだったな、なんて思いながらそのいちごを口に運ぼうとした
黄)ななにぃ、りいぬだけ?
その言葉に手を止めてしまった
紫)ごめんね…いちご1個しか無くて
黄)そう…ですか、
るぅにぃは顔を曇らせてから貼り付けた笑顔をななにぃに向けた
ななにぃは再びごめんねと言って、洗い物をしにキッチンへ戻って行った
じぇるにぃは心配そうにるぅにぃの顔を見つめている
るぅにぃがした行動に息が詰まる
前の俺にそっくりで、よく俺がしていた行動で
赤)るぅ、にぃ…!こぇ、
気がつけば、俺はフォークに刺したいちごをるぅにぃに差し出していた
るぅにぃも隣にいるじぇるにぃも驚いていた
そして俺自身も驚いている
罪悪感?同情?
受け取らないるぅにぃに俺はお皿の上に落とした
るぅにぃははっと我に返り、焦ったように口を開いた
黄)ぇ、りいぬ、いちご食べないの、?
赤)ぃらない…
黄)僕が食べたいって言ったから…?
赤)…ち、がぅ
分かりやすく目を逸らしてしまった。
そんな俺を見てるぅにぃは優しい笑みを浮かべながら俺の頭を撫でた
黄)りいぬ、ありがとうっ、!
その光景を見ていた長男にも頭を撫でられた
紫)りいぬくんいい子だねぇ…
ずっとしてきた当たり前のことをしただけ
他人からの評価をあげるために自分を犠牲にしてきた俺の優しいようで優しくない
自分のためでしかない行動
それなのにいい子と褒められて、喜んでしまっている自分がまた嫌いになった。
……To be continued
コメント
17件
最高すぎました🥲 続きまってます~!
まってむり見逃してた 赤くんいちごすきなのに上げるの優しいってゆうか昔のことがあったとしてもやっぱ優しいですね><><
やばい好きすぎましたブクマ失礼します