赤愛され 続き
2000文字越え、遅くなってごめんなさい
桃)りいぬかわいい、かわいいすぎる…!!
紫)りいぬくん、ほんとにそれでいいの?
リビングでランドセルを担いでみせると変態さとにぃはスマホを片手に俺を360度見ていた
その一方でころにぃとななにぃは少し眉を下げて俺を見つめていた。
あれから舌足らずだったのがいまではスムーズに話せるし、1人で外はまだ危ないと言われるけど自由に家の中を移動出来る。
文字も書けるようになった。
保育園も無事に卒業して現在小学生になった。
赤)ぅん、これでいいの、
紫)りいぬくん赤色好きじゃなかった?新しいの買いに行かない?
赤)俺青も好きだもんっ、
青)まぁ、りいぬくんがそう言うなら僕の全然貸すけど…ボロボロじゃない?
ランドセルって意外と高いと前の親にそう愚痴愚痴言われながら買ってもらったのを今でも覚えている。
ここの家はお金に困ってなさそうだけど、いつなにが起こるか分からない。
そのために無駄な出費を抑えないと
全部お下がりでもいい、俺のことなんてどうでもいいのだから。
橙)りいぬかっこいいな~!
黄)これころにぃのじゃん…りいぬいいの?
赤)いいの、っ
じぇるにぃとるぅにぃに手を繋いで貰いながら通学路を歩く、全く見覚えのない道で前世の住んでいたところとは離れてるんだなと安心している
今日は入学式で親とランドセルを担いだ子がちらほらといる
さとにぃところにぃは高校があるし、ななにぃは大学があるらしい
橙)教室までやけどごめんなぁ…
黄)帰り迎え来るからね
赤)大丈夫、ありがとぅ
2人はひとりぼっちの俺を同情するかのように、しょんぼりしていた
寂しいと言ったってどうにも出来ないから、静かに席に座ってただ時間が流れるのを待った
)君お母さんは?
赤)ぇ、っと、いない…
)お仕事?
赤)いや、その…
数分して近くの席の子に話しかけられた
近くに親が居ない俺を不思議に思って色々質問された。
俺のせいでいないだなんて言ったってまだ幼い奴らには到底理解出来ないだろう。
適当にそうしておこう、そう思って開きかけた口を閉じて頷いた。
そうすると、ガキ大将のような子が数人の子を引き連れて俺の前にやってきた。
)お前ランドセルボロボロだな~!笑
)俺なんてかっこいいのだもんね~!
赤)…そうだね、
こういう奴は相手にするとめんどくさいことは今までの人生でよくわかっている。
目線を逸らせば、気に食わなかったのか嫌でも視界に写るように俺の目の前で話してきた
)もしかしてお下がりとか?お前ん家貧乏なんだな~!笑
そういう訳じゃない、貧乏じゃないのに
勘違いされてしまった
口を動かそうにもこういう時に動かなくなる
今までもそうだった。
)俺のお兄ちゃんが言ってた!お前ん家お父さんもお母さんもいないって!
言い返さない俺をいいことに周りが次々と己の知っている情報を話し出した
それを聞いて周りもひそひそと喋り始める
迷惑をかけないように行った自分の行動が逆に迷惑をかけてしまった
あぁ、また間違えてしまったんだ。
そこから入学式が終わって先生の説明が終わって逃げるように教室を飛び出した。
一緒に帰ると約束していたじぇるにぃとるぅにぃを置いてまだ帰り道の覚えていない通りをただ1人歩き回った
当たり前だが、いつまで歩いても家に辿り着けなかった。
知らない家、お店、道路
目を落としたとき、見覚えのある場所が見えた
あの時、終わらせた場所が、そこに映っていた
あの時の自分が蘇ってきた
苦しみながらも耐えていた日々。
こんくらいの間違えでこんなになってしまうなんて弱いな俺。
赤)まだ行かないよ、そっちには
なんて前の自分に吐き捨てた。
幸せになるつもりじゃない。
間違えのない人生を送りたいだけだ
そう自分に言い聞かせた
桃)りいぬっ″、!!
砂浜から離れてまた見覚えのない通りを歩いていたら後ろからさとにぃに抱きつかれた。
少し汗臭い、でもいつもみたいに引き剥がすことは出来なかった。
桃)探したんだぞッ、1人でどこ行ってんだ、!
赤)っ、ごめんなさい、
さとにぃは涙を流しながらも怒っていた。
心配、迷惑かけてしまった
そのまま抱っこされて、さとにぃは家に連絡してから歩いて行った
しばらくすると見覚えのあるお家が見えた
玄関にはじぇるにぃとるぅにぃが座って待っていた
黄)、!りいぬ
橙)勝手に1人で帰ったらあかんやって、!
赤)…ごめんなさいっ
迷惑かけたくなかったけど、これ以上被害を拡大させないためにも、みんなに学校での出来事を話した。
紫)そんなことが…
桃)誰そいつ、殴るわ
どうしてころにぃのランドセルを使ったのかは言わなかった。
それは知られなくていい。
青)じゃあ明日からりいぬくんはこれね
赤)っ、え、?
目の前に大きな箱が置かれた
目で確認を取るとななにぃところにぃは笑った
恐る恐る箱を開けると黒と赤色のラインが施されている綺麗なランドセルがあった。
紫)りいぬくん赤色好きだから勝手に買ってきちゃったけど…もし気に入らなかったら買い換えるけど、
赤)す、きっ、これ、!
青)よ、よかったぁ~、!
昔憧れていた綺麗なランドセル。
それが俺の手の中にあった
口をはくはく必死に動かせて兄弟に感謝を伝えた。
そうすると優しく抱き締められて、胸がぎゅっと締め付けられた
幸せを噛み締めて目を閉じかけたその時、はっと我に返りその場から離れた
幸せだと感じてしまう前に、それを拒んでしまった。
感じたことのない幸せに恐怖を覚える。
それが壊れた時が怖いから
……To be continued
コメント
11件
いつからこの作品を読んだと錯覚していたんだ…🤦🏻♀️💭 今更ながらこの連載一気読みさせていただきました!!! 最近の律さんの作品、黄赤のほら~系多いので懐かしくて少し新鮮でした(?) 気遣っちゃう赤くん偉すぎるし切ないしでかわいすぎました(??) 他めんさん達も赤くんのこと大好き過ぎて尊いです🥹💭 連ぶく失礼します!!!!!!
さとみさん、私もそいつら一緒に殴りにいきますよ(^^) よかったね‼️莉犬くん‼️✨(*´∇`)
待ってもう昨日見れなかったの無理すきです!!! ほんとになんか赤くんが健気っていうかなんていうんだろ😞😞 ほんとにすきです!!!