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第2話 - 隠して見抜いて

567

2025年03月20日

#yaur

#ゆあうり

#krpt

#からぴちBL

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#BL

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隠して見抜いて

【No side】

愛していると心の中で思っているだけでは、その想いは伝わらない。同時に、愛されたければ愛されたい程、今どれほど愛されているのか気付かないものだろう。

そんな悲しいすれ違いをしている2人のお話。

【赫視点】

あぁ、本当に。何故ここまで彼奴を好きになってしまうのだろうか。あの笑顔と、時折見せる寂しげな顔。照れ臭そうに近付くことを拒否する顔。その全てが、俺の心を踏み荒らして行く。

大好きのひと言じゃ、もうこの気持ちは言い表すことが出来ない。この自分の中で広く深く膨れ上がってしまった感情は、どこへ捨てるべきなのか。教えてくれる人は誰もいない。自分の手で見つけ出せ、とでもいわれているのだろうか。

彼奴を自身の手の内に収めておきたい、何処にも行って欲しくない、俺から離れないで欲しい、なんて、傲慢すぎる想いが、俺の中を駆け巡る。

その想いは、叶う訳が無くて。叶えるためなら、手段を選ぼうなんて思えなくて。

どうか、どうかこの抑えきれない想いを、受け止めてはくれないか、と。鈍感な彼奴はきっと気付かないだろうから、隠すしかないけれど。

【黑視点】

あぁ、鬱陶しい。もっと上手く隠してくれ。お前からのそんな簡単な愛は要らないから。もっと深く重い愛をくれよ。なんで誰もちゃんと俺を愛してくれないの、？俺ならその倍の愛を返せるから。

俺の心に空いた大きな穴。誰にも埋めることが出来ないだろう。誰でもいい、誰でもいいから、俺を愛して、俺以外見ないで、俺だけを愛して、俺の心を満たして、依存して、依存させて、安心させてよ。

でも、俺の心に簡単に踏み入ってこないで。世界一俺を愛してるって言い切れるまで近寄らないで。俺の為なら死ねるって確信して、死んでからもずっと俺を愛してくれる人だけがここに来て。俺と地獄の底まで堕ちよう。

そんな完璧な人、いる訳ないか….。早く俺の気持ちを見抜いて….、

没ー！