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◇◇◇◇◇
まだ、時間が早かったので、列ぶことなく、街の門に着いた。
エマの身分証がないので、門番の人に止められたが、僕のなかまということで、通してもらった。
明らかに黒の軍団の新メンバーやからね!
さあ、街に着いたぞ!
「お頭〜☆ここってエンジェル領のイガタウンですよね?」
「そうですよ!イガタウンですね。」
「よかったです〜☆
私の目的地がイガタウンだったので、まさか、黒の軍団の拠点が一緒なんて、運命感じますね。お頭〜☆」
「そうなんだ。なんか用があったの?」
「はい!この街の冒険者ギルドの支部長に。」
「え?ソフィアさん?」
「あ、そうです☆」
「モニカの親代わりの方なんですよ!
それじゃ、まず、冒険者ギルドによって行きましょう!少ないけど、成果報告もあるしね。」
ギルドの受付でサラさんに成果報告をして、報酬をもらってから、支部長室に伺った。
「ソフィアさん!失礼します。」
「おー!ユメ!と黒の軍団か。
モニカ!元気か?」
「はい!おかげさまで!」
「楽しそうで何よりだ!
ところで、1人メンバーが増えてるようだが。」
「はい、そのことで来たんです。」
「エマです。ちょっと訳あって、ソフィアさんのところに伺いました。」
「ちょっと待ってくれ!
エマ・カナール様ですか?」
「あ、はい、そうです。
なぜ、ご存知なんですか?」
「あー、よかった。
はぐれてだいぶ経つと聞いています。
よくご無事で。
事情は、エルザから聞いています。
ユメと合流できたんですね。
ユメ!お手柄だ!」
「ソフィアさん。
僕たちは、エマがお隣の王女ということ以外、何も事情は聞いてないので、よくわからないんですけど。」
「エマ。か?
ふふ、それで王女様が黒の軍団入りかい?
お前は大した奴だよ!ははは!」
確かに!不可抗力なんですけど!
「3日前にエルザがここに来てね。
今、カナール皇国で起こってる事情と逃走中の北の森でエマ様とはぐれてしまったことを聞いたんだよ。
無事なら、ここに来るから、保護しておいて欲しいと言って、また、北の森に戻って行ったよ。
エルザは私の旧友でね。
この辺りで女の3次職ってのはなかなかいなくってね。
あいつとは昔、一緒にいたことがあったんだよ。それからの仲だ。
最近はお互い忙しい身なんで、会ってはなかったが、信頼できるやつだよ。」
「エルザは無事だったんですね。
彼女1人なら、大丈夫だと思っていましたが、良かったです。」
「エルザさんとは誰?」
「エルザは私付きの護衛です。
エルザと2人で北の森を抜ける途中でゴブリンの集団に襲われた際に逸れてしまって。
それから、私は隠れていたのですが、疲労で倒れていたので、探してくれてたとは思うのですけど、会うことは出来なかったんです。」
「そうだったんやね!
あれはたぶん見つからんやろね。
めっちゃ上手く隠れてたからね。
こっちはモニカが感知スキル持ってたんで、かろうじて見つけることができたんだよ。」
「エルザからは、事情は外部には内密にしておいてくれとのことで、こちら側はとにかく動かず、待ってくれということだったんでな。
下手に捜索してこちらの動きが見えるのが困るようだった。
なので、ユメにも言えずにいたんだけど、ユメが保護してくれると助かる。」
「それはもうなかまなんですから、もちろんいいですけど。
ここにいることもバレるといけないんですよね?」
「ここまでの道中で見つかってないのなら、なんとかなる。
幸いなことに、黒の軍団入りしたことで、服装は紛れてるんで、常にこの仮面をつけて行動してもらえると助かる。」
手渡された仮面は、よく仮面舞踏会でつける目だけ隠れるやつやな。
ちょうど、黒ベースなんで、服装にもあってるし、エマが着けるとミステリアスな雰囲気でカッコいい!
「あとは身分証だが、冒険者登録をすれば、なんとかなる。
よほどの鑑定士じゃないと、称号は冒険者しか見えなくなるんでな。
ここで、登録をしてしまおう!
ちょっと待っててくれ!」
サラさんを連れて戻ってきた。
早速登録!
「それじゃ、ここに手を乗せて魔力を流してくださいね!」
「はい!」
「いいですよ。登録完了!
表示を見てくださいね!」
〈ステータス〉
エマ 17歳 レベル1
称号 冒険者ランク20(黒10)
ジョブ 歌姫
HP 100⁄100 MP 100⁄100 BP 200
「またですか!黒の軍団!
この軍団はほんとに異常!!」
「ありがとうございます☆」
うん、うまく情報が隠れてるな。ヨシ!
「エルザの言ってた通りの姫君だな!
サラ!ここでのことは、他言無用に頼む!」
「わかってますよ!支部長!」
「ありがとう!戻っていいぞ!」
それから、ソフィアさんとエマから、事情を聞くことになる。
予想はしたけど、重い!重すぎるよ!
とにかく、また、エルザさんがここに来るらしいので、それまではエマの保護ということで、北の森以外なら狩りに行っても良さそうだ。
できれば、モニカとエマのレベルを上げておきたい。
「このことは、一応、この街も関わるかもしれないから、領主とザークには伝えてある。
お前たち以外は、私を入れて3人だけだよ。」
「わかりました!ありがとうございます。」
「ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いします!
エルザが来たら、ご連絡お願いします。」
「承知した!それじゃ、ユメ!頼んだぞ!」
黒の軍団は、お宿に戻ります!
◇◇◇◇◇