それは突然起きた出来事である。湊がいつも通りにポストから新聞紙を取りに行った時だ。新聞紙を取ったとき、ポストの奥に一通の封筒があった。封筒には小さく『鳴宮 湊へ』と…あとで部屋に行って見よう、と湊はそう呟き玄関を開け家に戻った_____。
家に帰るとひとまず亡き母の写真に『おはよう』と言い、自分の分と父の分の朝食を作った。まだこの時父は寝ていた。作り終えると湊は父の分だけサランラップで朝食を包む。サランラップにはほんのりと水蒸気が溜まってき白っぽくなる。
湊『(ずっと見てれそ…)』
湊は、朝食を食べ終えると、さてと、と言い自分の部屋に向かった。さっきの封筒の中身が気になったからだ。手紙とか入ってるのかな?と部屋に向かいながらそう思った。自分の部屋に入ると机にあるはさみを取り、封を丁寧に切っていった。
封筒を開けると、湊はヒッ!と声を上げ、顔を真っ青にした。
湊『な、な、なんだ…なんだよ!?これ!!!』
封筒には2、30枚ほどの湊の写真と半分に折っている手紙_____。湊は手紙に手を伸ばし、そっと開く、手紙にはこう書いてあった。
《みなとへ久しぶりだな。傷は大丈夫か?それより、弓道続けてるんだって?さすが俺の弟だな!でもどうせ続けるんだったら風舞じゃなくて俺の高校でやって欲しかったんだけどなぁ…、まさか忘れていた、とか?な訳ねぇよな?湊は”兄ちゃんの弟”だもんなぁ?つーかお前昔と変わらなく可愛いなぁ♡いつまでも見てるから。そして、絶対に…
迎え行くからな♡ 天野蒼より》_____と、、、
湊はその場で腰を抜かしてしまった。湊には”お兄ちゃん”なんて存在しない。ましてや、蒼(あおい)と言う人物は知らない。じゃあだれ?
《傷は大丈夫か_____?》
湊は左側の脇腹をばっと抑えた。だいぶ前に治ったはずの傷がじわじわと痛みがでる。湊はビクビクと体を震わせた。何も信じられない。信じられなくなる。湊は左手で口を塞ぐ。だんだんと吐き気がしてきた。父を呼びたいが声も出ず、立つ気力すらもない。
湊『ッ…やだ…こ、こわい…』
なんとかしてやっとの思いで、絞り出した声は自分でも分かるほど、かすれている。
湊『(だれか…助けて…こわ、いよ……)』
湊はいやだ、こわい、だれか…と繰り返し心の中で叫んでいた。
ー迎えに行くからな♡ー
湊はまた怯え始める。震えと鳥肌が止まらない。あまりの怖さに湊はッーと一粒の涙を流す。
誰か、助けて…
コメント
8件
は?最高やん💢神すぎてやばい
湊と、友達になりたい泣最高
続き楽しみにしてると言う神様〜! いいねを押してくださr((((((