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青視点
青「あばばば…」
桃「まろ緊張しすぎじゃない?」
青「いや、だって…」
俺は生まれたての子鹿もびっくりするほど足を震わしていた。表情筋がガチガチで永遠に真顔を保っとる。きっと側から見ればおかしな光景やと思う。真顔で口から泡を噴きそうになりながら制服姿で人の学校の前で硬直しとる。なんやこれ、化け物?
昨日の夜今日のことを考えて眠れなくなり、何とか眠りについた。そして今日の朝寝坊しかけながらもなんとかないことの待ち合わせ時間に間に合った。そしてないこにサイドを編み込んで水色の星型のピンをつけてもらった。
ちなみにこれは昨日の放課後にないこと一緒に買いに行ったものや。ないこは前髪をいつものM字ではなく、大量の細い編み込みをピンで止めた一部分だけブレイズヘアのようになっとる。ヘアピンは赤とピンクのアメピンを交差させとる。
そして服装も珍しくシャツにスラックス、ネクタイ姿や。シャツとスラックスや学校の指定品やけど、ネクタイは昨日ヘアピンと共に買ったものや。ないこが赤色で俺が水色…まぁ、意識し過ぎって感じやな…笑
そんなに気合を入れとる理由、それは日にちが関係しとる。
今日は土曜日、つまり…
この日のことを何度シミュレーションしたかわからへん。髪型も服装もないこと昼休みに話し合いを重ねて決めたものや。せっかく好きな人の学校の文化祭に行くんや。気合いを入れて、少しでもかっこいいところを見せたい。ちなみにほとけが星モチーフが好きなんはりうらにないこから聞いてもらった。ここまでしてもらったんや。今日はなんとかアプローチしたい!!
まぁ、ないこも気合いを入れとるんは俺が一人やと心細いんと、単なるブラコンや()
ホンマないこはりうらのこと好きよなー。りうらも基本的には嬉しそうやしええんやけどな。
桃「ほらまろ、行くよ!」
青「おん、!」
俺たちは盛り上がっている学校内へ走り出した。
桃と青「はぁ…はぁ…」
俺らは疲れ切って何とか人が来ぉへん場所までやってきた。俺らは学校内だけでなく、地域の学校中で有名らしい。そのため追いかけ回されてクタクタ、というわけや。あれもこれも全部俺を学園の王子にした奴らのせいや。なんでこんな目に遭わなあかんねん…それに俺は断じてイケメンやない。フツメンや。それを変に囃し立てるからこうやって人が集まってくるんや!
青「なんで俺は学園の王子なんて呼ばれとるんや…」
桃「そりゃまろがイケメンだからでしょ」
青「はぁ?俺は普通や、普通」
桃「いや、どっからどう見てもイケメンでしょ」
青「そんなことないと思うけどなー…」
ため息をつきつつ、いつまでもこうしていられんことに気づく。早く行かへんとりうらとほとけのシフトが終わってまう。あと1時間以内に向かわへんとコスプレ姿を拝めんくなる。それだけはどうにか避けたい。
青「もう走って向かうしかないんちゃう?」
桃「確かにそれはそうかも…」
全力で走り抜けるくらいしかもうできることは残ってへん。変装は髪型崩れるから無理やし、こっそり行くのはさっきことごとく駄目やった。幸い俺らは結構足が速い。全力で走れば何とかなると思う。
青「行くで?」
桃「うん!」
桃と青「「うおおおおおお!!」」
ガラガラガラ
「いらっしゃいませ!アニマルコスプレ喫茶へようこそ!」
青「おぉ…!」
桃「本格的〜…」
何とか脚力で女子達を巻き、たどり着いた。犬耳をつけた吸血鬼姿の少年が迎えてくれる。彼に案内され、可愛らしくデコレーションされたラウンドテーブルの両側にある椅子に座った。
「こちらメニューです」
桃「ありがとうございます!」
「ご注文がお決まりになりましたらお呼びください 」
「それではごゆっくりどうぞ!」
頭を丁寧に下げ、彼は次の客の元へ向かった。大変そうやなー、なんて横見に見ながら思う。
桃「なに頼もっか?」
青「うーん,せやなぁ…」
二人でメニューを順に見ていく。飲み物からパンケーキとかまで色々あるみたいや。結構本格的やなぁ…
赤「ないくん!まろ!」
桃「りうら!!」
青「おぉ、かっこええな!」
赤「えへへ、ありがとう!」
りうらは執事姿でもふもふとしたオオカミの耳と尻尾をつけとる。めちゃくちゃ似合っとるし、いつもは可愛い印象が強いけど今はかっこええ。なかなかギャップがすごいな〜と思う。
水「あ、来てたんだ!二人とも!」
青「ほとけ!めちゃくちゃかわええな!💕」
桃「すごい似合ってるよ!」
水「ありがとう!二人とも〜!」
ほとけは水色の巫女服姿でしかも肩が開いとる。大きなキツネの耳と尻尾も可愛らしい。俺にドストライクすぎて倒れそうや。
青「かわいい…可愛すぎる、、、」
青「もはやこれは可愛いの暴力…」
水「いふくんどうしたの?」
桃「いつも通りほとけっちにベタ惚れなだけだから気にしないでいいよw」
水「うーん…、そっか!」
こんな巫女さんおったら攫われてまうやろ…可愛いはやっぱり正義やな。目に入れても痛くないほどの愛しさ…あぁ、もう俺は幸せ過ぎて昇天しそうや。
水「ねぇ、いふくん」
青「ひゃっ!?」
耳元で急に話しかけられ、驚きのあまり変な声が出た。恥ずかしくて溶けてしまいそうや。
水「大丈夫、?」
青「おん、、、」
青「それで何か用やったか?」
水「うん!オススメはスカイブルーソーダとキラキラ⭐︎パンケーキだって伝えようと思ってさ!」
青「せっかくオススメしてもらったし、それ頼もうかな!」
水「ほんと?それ僕が考えたメニューなんだ!」
青「へぇ〜、ほとけらしくてかわええな!」
可愛らしいメニュー名やと思ったらほとけが考えたメニューやったんか。どんなメニューなんか楽しみや。
赤「ないくんはなに頼む?」
桃「りうらのおすすめで!」
赤「OK〜!」
水「じゃあ作ってくるね!」
赤「またあとでね〜!」
二人が走り去っていくのをないこと二人見つめる。
桃と青「「かわいい〜!!♡」」
桃「ねぇ、見た?りうらの執事姿?かっこいいのに可愛いとか反則でしょ! 」
青「りうらもかわええけど、ほとけの巫女姿とかかわい過ぎやろ!肩開いてるんのは反則やろ!!」
二人でひたすら語り合う。もはやオタク語りと言っても過言やない。まぁ、実際二人ともかなりオタクやからな。
赤「お待たせいたしました!ルビーアップルソーダとぴよぴよパフェです!」
桃「おぉ!!」
ないこの元に運ばれた真っ赤なソーダと苺とひよこのクッキーが乗ったパフェ。おそらくりうらが考案したメニューなんやろう。
水「お待たせいたしましたっ!」
青「…!」
特徴的な可愛らしいショタボが聞こえ、声が聞こえた方向を見ると水色のソーダとパンケーキを持ったほとけがおった。
水「スカイブルーソーダとキラキラ☆パンケーキですっ!」
青「めちゃくちゃ可愛い!美味しそう!!✨」
可愛いものが好きな俺は運ばれたメニューに目を輝かせる。水色で爽やかなソーダと星の砂糖菓子やクッキーが飾られた水色のソースのパンケーキ。大量に写真を撮っていく。胸がときめき、幼い頃の思い出を彷彿とさせる。幼い頃にお気に入りの猫のぬいぐるみを抱きながら母がパンケーキを作るのを眺めていた記憶を鮮明に思い出した。
桃と青「いただきまーす!」
桃「おいし〜!!」
青「うますぎるっ!!」
赤「よかった〜」
水「わーい!」
ふわふわのパンケーキにバニラアイスとベリー、ミルクブルーベリーのソースが絡み合い、脳にダイレクトに甘さがやってくる。しかし、くどくない甘さでぺろっと完食できそうや。ソーダもブルーハワイ風味で後味はすっきりとしたレモン味で飲みやすい。毎日でも飲みたい味や。
桃と青「「ごちそうさまでした!」」
ものの数分で完食してしまった。これにはりうらとほとけも驚いとる。
水「二人とも食べるの早くない!?」
青「いや、美味し過ぎて、、、」
桃「俺も、、、」
赤「二人とも成長期だねw」
桃と青「「あはは…」」
水「いふくん髪型似合ってるね」
青「ありがとうな!」
水「編み込みすごい似合ってる!星のヘアピンもかわいいし…」
水「もしかして僕のこと意識してくれた?」
青「ま、まぁ…」
本人に気づかれて、恥ずかし過ぎて顔が真っ赤になっていく。目線を思わず逸らしてしまう。
水「ねぇ、」
青「んっ…」
耳を撫でられ、反射で声が出る。
水「このあと、二人で一緒に周らない?」
青「ひぅ…」
耳元で囁かれる。その普段より低めな声が脳に響き渡る。恥ずかしくて、嬉しくて、、、
青「あぅ…」
バタッ
桃「まろ!?」
俺は意識を失った()
いつもは土曜日に投稿しているんですが、今日はirxs様の周年ということで投稿させていただきました!irxs様5周年おめでとうございます!今の僕がいるのはirxs様のおかげです。もちろん今夜8時のオンラインライブも見させていただきます!皆さんも是非一緒に見ましょう!それではおつくらです♪