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年齢操作だったり、変な時空です。
🩵nk×Kr💛 💙Kn×Kr💛要素を多く含みます。
それでも良い方はスクロール⤵︎
ぜひ、楽しんでってください〜!
あと会話ノベルと普通のノベルどっちが読みやすいですか…?
「てかさ、きんときって7歳差の恋愛どう思う?」
「は?なに?…、え。きりやんって7歳下のやつにて出してんの?」
「え、ぁ…うーん…。どうだろう。」
きんときが驚いたように言うものだから俺は少し恥ずかしくなって曖昧に言葉を濁した。しかし彼はそんな俺の様子を気にすることもなく話を続ける。
「やんって年下が好きだったけ?」
「…ぇと、」
「どんな子?てか、どうやって行く仲良くなったの?」
グイグイと質問責めしてくる彼にどう対応すれば良いのか分からず黙り込んでいると、彼は不思議そうな顔をして首を傾げた。
その純粋な瞳が俺の心を見透かしているようでなんだか居心地が悪いような気持ちになって視線を逸らすように俯いた。
しかし彼はそれを許さないとでも言うように俺の頬を掴むと無理矢理目を合わせるようにしてきた。その瞳は真剣そのもので俺は思わず息を呑んだ。
……きんときに嘘をついたってどうせバレるしなぁなんて思いながらも素直に話すことにする。別に隠す必要も無いし。ただ少し恥ずかしいだけで、…うん。その、…。
「……ほら、えっと……きんときが前来た時さ?あの変な男いたじゃん?」
「あぁ、あの。……うん」
俺がそう告げれば彼は少し嫌そうな表情を浮かべた後、小さく頷いた。しかしすぐに表情を戻すと続きを促すように俺の目を見る。そんな彼に苦笑しつつ俺は言葉を続けた。
「その、…その人があの7歳差の人、というか。」
「は、?え、いや女ですらないんだ?」
彼は驚いたように声を上げると信じられないとでも言うような視線を向けてくる。正直俺自身も未だに信じられていないし信じたくないのだが、実際にそういうことになっているのだから仕方がないじゃないか。
しかしそんな俺の気持ちなど知ったことではないと言うようにきんときは少し考え込んだ後口を開いた。
「ま、好きならいいんじゃない?…あ、あとは経緯だけ知りたい」
「あぁ、うん。…えっと、10年前に約束しちゃってて。それで」
「……はぁ!?10年前!?」
また驚いたように声を上げるきんときに思わずびくりと肩を揺らしてしまぅ。もう、どうして俺の周りの人は皆こんなに声がでかいんだよ。
しかしそんな俺の様子などお構い無しに彼は「まじか……」と呟くと頭を抱えてしまった。そんな彼に俺は慌てて口を開いたものの何を言えば良いのか分からず結局何も言えなかった。
暫くして落ち着いたのかゆっくりと顔を上げた彼は俺の方を見ると困ったように笑った後小さくため息をついた。そして少し考えるように顎に手を当てて目を伏せる。そんな姿がかっこよく見えてどきりとしたような気がしたものの、こいつに関してはいつもの事なので気にしないことにした。
しかし少ししてからゆっくりと開かれた目は真剣そのもので俺はごくりと唾を飲み込んだ。
暫くの沈黙の後、意を決したように口を開いた彼は予想通り真面目な声色だった為俺も自然と背筋を伸ばすことになる。そして彼の口から出た言葉は驚くべきものだった。
「別に、きりやんを縛りたい訳じゃないけど。10年はもう時効な気がするし、俺もうきりやんと離れるつもりないから。」
「……ぇ、?」
「どんな奴でも俺は譲る気ないからね」と言う彼に何も言えずに固まってしまう。そんな俺を気にすることなく彼は話を続けた。
「いや、きりやんが久々に恋愛で楽しそうだから。あ、もう、付き合っちゃうか〜なんて思ってたけど。なんか相手男だしさ。おかしいよね?」
「ぇ、」
そしてそのまま俺の耳元に顔を近付けると小さく囁いた後に離れていく。その行動に驚いて彼の顔を見るも、いつも通りの余裕そうな笑みを浮かべていて少し悔しくなるものの何も言うことが出来なかった。だってあまりにも格好良かったのだから仕方がないと思う。
その後すぐに彼の携帯から着信音が鳴る。それは仕事の合図であるのできんときは慌てて立ち上がって準備を始めた。そんな彼を俺は呆然と見ていることしか出来なかったのだが、不意に振り返った彼によって意識を引き戻された。しかし彼は申し訳なさそうな表情を浮かべると口を開いた。
「ごめん、また今度話そ」
「ぁ、うん。」
そう言うと彼は急いで家を出て行った。それを見送ると俺はソファに倒れ込むようにして横になる。
先程の彼の言葉を思い出して顔が熱くなるのを感じるものの、それよりも彼の男らしい声だとか顔とか思い出してしまって胸が高鳴ってしまう。しかし同時に不安にもなるわけで……もし俺が彼を好きになってしまったら、と思うと怖くなってしまうのだ。だって10年も片思いしてくれてる人が居るのに。
「…あー、もう。何が正解なのかなぁ、…」
呟いた言葉は誰にも聞かれることなく静かに消えていった。
「きりやんさん!」
「うわ、どこから現れたんだよ。神出鬼没すぎ」
後ろから話しかけられて、びくりと肩を揺らして振り向けばそこには汗だくになっているなかむの姿があった。息を整えるように深呼吸をしている姿を見るに走って来たんだろう。そんなに急ぐ必要はないのに律儀なやつだなぁと思いくすりと笑えば、彼は怪訝そうに俺のことを見つめた後に首を傾げた。
しかしその後すぐに立ち直ったのか俺の手を優しく握るとにこりと笑顔を浮かべた。そんな姿を見て不覚にもドキドキしてしまい、慌てて手を振り払うように動かしたものの全然離れなかった。
それどころかさらに強く握られてしまった為もう諦めるしかなくなってしまった。
「いや、あのほんとに聞きたいことがあって」
「なに?」
「前家であってた黒髪。だれですか。」
そんな彼の言葉に一瞬思考が止まる。しかしすぐに意味を理解して顔に熱が集まるのを感じた。
いや、別に変な関係ではないから隠す必要は無いのだけれど……というか付き合ってるわけでもないし。だけど彼のことだから束縛とかしてくるかもだし、なんて答えれば良いのかも分からず黙っていると彼はじっと俺を見つめてきた。その視線に耐えきれず目を逸らしてしまいそうになるものの何とか堪えて見つめ返すことにした。
すると彼は焦ったように口を開いたかと思えばぱくぱくと何度か口を動かした後意を決したように声を発した。その声色は何故か泣きそうで聞いているこちらが困惑してしまう。
「…え、もしかして付き合ってる人がいるから駄目だったんですか……、?」
「え、いやっきんときとは別に付き合ってるわけじゃなく、っ」
焦ったように彼のことを突き放すも、彼は離そうとせずむしろ先程よりも強く握られてしまった。それに驚いて彼の顔を見るが俯いていて表情は読み取れないものの、その手は小さく震えていてまるで何かに怯えているように見えた。その様子に罪悪感を覚えてしまい何も言えずにいると、唐突に顔を上げた彼と視線が合った。その瞳には涙が溜まっていて今にも溢れてしまいそうだったけれどそれを拭うことも出来ずただ見ていることしか出来なかった。
「っなんで?ねぇ、俺きりやんさんのためになら何でも出来るのに。俺の方が先に好きで、俺の方が先に結婚申し込んでたのに、!」
「え、いやだから」
「きりやんさんのばか!、」
「ちょ、まっ」
俺の言葉なんて聞こえていないようで、彼はそう叫ぶと走り去ってしまった。そんな彼の背中をただ呆然と見ていることしか出来なくて暫くその場に立ち尽くしていたものの、ふと我に返って慌てて彼を追いかける。しかし既に姿はなかったし、何処に向かったのかも分からなかったので俺は諦めて家に帰ることにした。
……ぁあ、もうなんか全部ついてないなぁ。
その日の夜のことだった。夜ご飯を一人寂しく食べているとインターフォンがなった。こんな時間に誰だろうと思いながらも玄関を開ければそこにいたのはなかむだった。彼は笑顔を浮かべていたが目が笑っておらず、その瞳の奥には怒りの色が伺えるような気がした。
その様子に少し恐怖心を覚えつつも何故ここに来たのか疑問を抱き問いかけたものの返答はないようで無言のままこちらを見つめてくるだけだった為居心地が悪くなり思わず俯いてしまった。
ふと、今日のことを思い出して彼が何かしら勘違いをしているのかもしれないと思い口を開くものの何を言えば良いのか分からない。しかし彼はそんな俺の様子には構わず口を開いた。
「きりやんさん。」
その口調はいつもの彼らしくなく、どこか刺々しいもので思わずびくりと肩を揺らせば彼は小さく舌打ちをしてから言葉を続けた。
「すみませんでした。変な勘違いをしちゃって。」
それは俺の予想に反してとても優しいものだったが、逆にそれが怖くて仕方がなかった。
「…、ぁ。うん」
まるで俺を逃さないとでも言うような声色で話す彼に恐怖心を覚えながらもなんとか言葉を返すと、彼は満足気に笑って俺の手を引いた。そしてそのまま寝室へと連れて行かれるとベッドの上に押し倒された。突然の出来事に頭がついていかず目を白黒させているうちに彼は俺の服を脱がせてしまうと優しく俺にキスを落とした。
その行動によって自分が何をされるのかを理解してしまい、慌てて彼の体を押し退けようとするものの全く動かず抵抗することは叶わなかった。それどころか両手を掴まれてしまいそのまま頭上で纏められてしまった為逃げることすら出来なくなってしまったのだ。
そんな絶望的な状況の中、俺はこれから起こるであろう出来事を想像してしまい思わず涙ぐんでしまう。
「な、…まって、よ」
「俺の方が好きなんです。誰よりもきりやんさんを愛してるんです。俺だけを見てて欲しいんです、10年間ずっと片想いしてきて今頃目の前で付き合われるなんて、そんなの嫌なんです。」
彼は苦しそうに、かなしそうにそう言ってから俺の頬をするりと撫でた。そんな彼の瞳を見て思わず息を呑んでしまう程に暗く濁っている。それはまるで闇のようにどこまでも深く吸い込まれてしまいそうなほど深いものだった。
それに恐怖を覚えながらも何とか逃げ出そうと必死に体を捩ってみるものの全く動く気配はなくただシーツが擦れる音だけが部屋に響くだけ。
そのまま彼の目がゆらゆら揺れて、悔しそうに顔を歪めた。
「…、なかむ、?」
「すみません、ごめんなさいっ…でも、きりやんさんを他の人になんかっ渡したくない」
そう言うと彼は俺の首筋に顔を埋めるようにして強く噛み付いた。突然の痛みに驚き声を上げるも彼は無言のまま何度も同じ場所に噛み付いてくるものだから段々と意識が朦朧としてきた頃ようやく解放されたかと思えば今度は胸元へと移動した彼によって再び鋭い痛みが襲ってくる。それを何度か繰り返された後、満足したのかやっと離れると首筋にある歯形を愛おしそうに撫でた後に軽くキスを落とした。その行動にびくりと肩を揺らせば彼は小さく笑い声を上げた後、ゆっくりと口を開いた。
「…どうしたら、きりやんさんは俺だけを見ててくれますか」
「…、」
そう言った彼の表情は笑っているのにどこか悲しそうで、まるで迷子になってしまった子供のように見えた。そんな彼の姿に胸が締め付けられるような痛みを覚えて俺は何も言えなくなってしまう。
ただ、酷く寂しそうにこちらを見る彼を見ているのは嫌でぎゅっと彼の体を抱きしめれば驚いたように目を見開く彼と目が合った。
「、…そんなの分かんないよ」
「っなんで、…嫌われたくはないんです、でも他の男に取られるのが1番っ…、嫌で怖くてきりやんさんしか、好きになれないのに…っ」
くずくずと泣きながら訴える彼の頬に手を伸ばすとその目元に溜まった涙を拭うように指を滑らせればその手はいつの間にか彼に絡めとられていてぎゅうと強く握られてしまう。それがくすぐったくて小さく笑みをこぼしたものの彼は何も言わずにただ俺の手を優しく撫で続けただけだった。
「ごめん、きんとき……」
「うーん。別にいいけど、なんで?」
「きりやんさんが、結婚してくれないのは貴方のせいじゃないかと思いまして!」
次の休日、きんときと遊びに行く約束を入れていたのだがなかむも付いてきたいと酷く駄々を捏ねたので仕方なく連れてきてやったのに、これだ。迷惑かけたくないんだけど…。
「君、きりやんに結婚申し込んでるって?それも、10年前に。」
「もちろんです。10年前に約束してるんですよ、こっちは。」
「ふーん?、あでも君がいなかった10年間の親友は俺だからさ」
「…え、ぁなんか空気感悪くない?大丈夫、?」
2人の間に微妙な空気が流れ始めるものだから流石に耐えきれなくなった俺が声を上げれば彼らはピタリと動きを止めてから同時に俺のことを見るなりほっと安心しきったような表情を浮かべていた。
本当になんなんだ。全く意味が分からん……と思ってると、いきなりきんときに腕を引かれてバランスを崩すもののなんとか倒れることなく持ちこたえることができた。しかしそのことを確認する間もなくぐいっと腰に回された腕に引き寄せられてしまうのでされるがままになってしまう。
少しびっくりして目を見開けばいつの間にかすぐそこにきんときの整った顔があり、思わず息を呑む。気恥ずかしくて、ぷいとそっぽを向けば向いた方向にはなかむの顔があってさらに驚いてしまった。
慌てて逃げ出そうとするが後ろから抱き抱えられているせいで上手く動くことができない。
「……は?え、なにこれ」
そんな俺の様子なんてお構いなくきんときはまるで見せつけるようにして俺に頬を擦り寄せてきた。それにぴくりと肩を揺らしながら止めて欲しいと暗に訴えたものの当然のように無視された挙句、彼はさらに距離を縮めるように顔を近づけてくるので慌てて避けようとしたところでいつの間にか背後に回っていたなかむによって抱きしめられてしまい動くことが出来なかった。
それでも抵抗を続けているときんときの手が俺の前髪をふわりどけて、呆気なく口付けられてしまう始末だ。後ろからぐいっと引っ張られてバランスを崩せばなかむの腕の中に入って何も分からず困惑していれば2人の喧嘩の声だけが聞こえて来てため息しか出なかった。