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今11話何だ〜…へぇー………ゑ”?じゅういちわ?
……(・△・)フェ?←時間の速さについていけてない主でした。
それでは本編どうぞ!
〈💚side〉
あの事件から1週間。事件が収まったのと同時に休校が終わり、今日からまた学校へ登校する。
俺はいつも通り学校へ行く準備をしていく。しかし、いつも通りの登校ではなく一般生徒とズレた遅い登校を今日はするため…少しゆっくりめに準備した。
遅い登校をする理由は、俺は今日から妖精クラスに変わるらしいから、その説明をするためらしい。朝は先生たちもバタバタだから、少し遅めの方がゆっくり話せるんだって。
それはこっち側も有り難い、俺もちょっと学校に抵抗があったからね。
💚「……(準備中)………おし、こんなものかな。」
準備し終わった姿を、鏡に映す。
いつも通りの制服や身だしなみとともに、いつも通りではない白色の羽が映っており違和感を感じてしまう。
羽を出しながらの登校なんか、一生ないかと思っていたから…羽を出している今、ソワソワしてしょうがない。正直今すぐ隠したい。
……でも、みんな俺の羽を認めてくれたから…俺も勇気を出さないといけない。恥ずかしさや弱さで妖精の俺を隠しちゃ駄目なんだ。
💚「………ふぅ〜………よし!学校行こう!!」
喝を入れて、俺は家を出た。
ー職員室ー
💚「失礼します。」
校長「!……すちくん!来てくれて嬉しいよ、好きなところに座ってっ!」
💚「は、はい…失礼します。チョコン」
校長「今回君がここに呼ばれた理由は分かるよね?」
💚「はい、妖精クラスへの移動…そのための説明をしたいという」
校長「そうだね。…人間だった子が妖精になるなんて異例中の異例だから、こっちもよく分からなくてさ、こんな中途半端な時間になってすまない。」
💚「いえ、説明してくださるだけでも有り難いので……」
校長「そう言ってもらえるとこちらも有り難いよ。それじゃあ……今から妖精クラスへの説明をして行きたいんだけど…その前に1つ。」
💚「?」
校長「君をいじめていた彼についての処罰だ。」
💚「!!!」
校長「実は彼の処罰は、まだ下されていない。」
💚「まだ、なんですか?1週間あったのに…」
校長「彼の処罰について我々が話し合ったところ…本来我々が処罰を決めるのだが、今回は君に処罰の内容とそれを下す権利をあげよう。」
💚「!」
校長「我々の勝手な判断の処罰よりも、被害者の意見を尊重した処罰の方が、こちらとしても下しやすいからな。」
💚「……………」
校長「もし、分からないなら分からないでいい。その時は我々が処罰を下す。だから遠慮はしないでいいぞ。」
💚「……………(彼の処罰)」
俺に下す権利がある……か。
あの痛み、悲しみ、寂しさ、それがどれだけ俺を苦しめたかアイツは分かってない。分からないまま、俺をいじめていた。
その苦しみを……今返すことができるんだ。
でも……この苦しみを返す行為に、何の意味があるのかな。返せば、俺の心は本当に軽くなるのかな…。
それが………正しいこと?
💚「……………」
校長「…分からないかい?どれぐらいがいいのか。」
💚「…………いえ、分かりました。」
校長「…それじゃあ、発表したまえ。」
💚「……………」
💚「……この地域から、遠く離れた場所へ…転学をお願いします。」
校長「!!!…転学だと、退学じゃなくていいのか!?」
💚「……考えました。退学でもいいのかなって…でも、妖精の退学は…妖精の人生の終わりと言っても過言ではない。退学は……誰だって怖いです、俺だって妖精を隠してた時は、いつも退学にならないかなってビビってましたから。」
校長「……彼は人生が終わってもおかしくないことを、君にしたんだぞ?転学程度でいいのか?」
💚「誰かの人生を終わらせる権利は、俺にありません。」
校長「!!」
💚「俺は、彼と2度と関わらないならそれでいいんです。それだけで救われるから。だから転学でお願いします。」
校長「……………本当に、君は優しいね。その聖人っぷり、まさに妖精の器に相応しいよ。」
校長「分かった、彼には転学を下す。」
💚「はい、ありがとうございます。」
校長「それじゃあ次は、妖精クラスの説明をするんだけど………妖精クラスの説明は、君が望めば誰かを指名することもできるぞ」
💚「…つまり、妖精を誰か1人連れてこれると?」
校長「そういうことだ。そっちのほうが校長の私よりも接しやすいだろう?……で、誰を説明役に選ぶかい?」
💚「………説明……は、その……ひまちゃんがいいです。」
校長「ひまちゃん?……あぁ、暇72くんか!あの王族を指名するのかい?」
💚「ひまちゃんが…一番安心するから。」
校長「……分かった。それじゃあ呼んでくるから、後は彼にお願いするよ。」
💚「ありがとうございます!!」
❤️「ガラガラ!!!すち!!」
💚「ひまちゃん、来てくれてありがとう!わざわざ呼んじゃってごめんね」
❤️「いや、全然大丈夫」
💚「今からなにするか分かる?」
❤️「校長から話は聞いている。妖精クラスの説明役として指名したんだよな?」
💚「うん……お願いできる?」
❤️「この程度余裕」
💚「流石ひまちゃん。」
❤️「てか…本題に入る前に、1ついい?」
💚「?」
❤️「お前……その羽、隠さないようになったんだ」
💚「あぁこれか……みんな、受け入れてくれたから隠さないでいいかなって………どう……かな?」
❤️「相変わらずすげぇ綺麗。……やっぱり見惚れるわ」
💚「ふふっ…ありがと。ひまちゃんに言われると嬉しいやニコ」
❤️「なら毎回褒めてやるよ、まじで綺麗だから。」
💚「嬉しいけど…それは恥ずかしいからやめてね。」
❤️「検討だけはしてやるよ。………と、話が逸れたな、学校の説明に戻るか」
💚「お願いしますっ!!」
❤️「まず妖精クラスの説明は…何を説明されるかは知ってる?」
💚「いや…特には」
❤️「この棟の案内と、妖精クラスの教材配りとカリキュラム説明、かな。」
💚「へぇ……意外と少ない」
❤️「まぁ妖精棟じゃないにしても、人間棟には居たからな。基本は変わらないから教えることも少ない」
💚「それもそうだね」
❤️「んじゃ学校案内するぞ」
💚「うん」
❤️「何かあったら気軽に言ってな」
ー学校案内、教材配り、カリキュラム説明終了ー
❤️「とまぁ………こんなもん?」
💚「ありがと、大体わかったよ。」
❤️「他知りたいこと、気になることある?」
💚「今はないかな」
❤️「おけ、なら一旦ここで終わり」
💚「説明ありがとね!助かったよ」
💚「あ、……チャイムが鳴った。」
❤️「……俺すちの後ろに居るから、助けが必要になったら呼んで。」
💚「え?助け?」
❤️「ほら来るぞ〜」
💚「??……どういう…」
💚「!?!?、うぇッッへ!?」
俺はものすごい足音に気づき、音がする方を振り向くと…そこにはたくさんの生徒たちが俺に向かって走ってきてた。
💚「え、え、え、💦何でこんな急に生徒さんg((ぐわぁー!(人の波に飲み込まれる)」
❤️「あ、……飲み込まれたw」
妖精「ねね、君今日から妖精クラスなんでしょ!?私3組の子、よろしく!」
人間「なぁなぁ、お前すちだろ?そんなすごいやつだったんだな!流石すちって感じだ!」
妖精「ねね、その綺麗な羽どうやってしたの?何を食べたらそうなったの?」
人間「羽すごく綺麗で、……私大好きです!」
💚「💦💦💦」
押し寄せていた大群からの一斉なお喋りに、俺は追いつけずその場でオロオロしている。
ひまちゃんが構えろって言ったのは、こういうことか………分っかるわけねぇだろ!もっと分かりやすく言ってよ!俺こういうの苦手なんだから!!
💚「あ、……えっと…💦」
今までの中で負の視線は幾つも受けてきたけど、こんなキラキラとした目線とか存在認識とか積極的な関わりとかは無縁だから……
嬉しいし嫌な気持ちは一切無いけど、正直ガツガツ来るのは……ちょっと、慣れてないというか
💚「……う…💦」
聖也「おいお前ら〜、すちが困ってんだろ?」
💚「!…聖也くん」
妖精「いいだろ〜?気になるんだから」
流聖「だからって、そんなガツガツ行ったってすちは答えてくんねぇぞ」
人間「うッッ……確かに」
💚「流聖くん!」
聖也「すちおひさ!また会えてよかったぜ!元気になったか?」
💚「おかげさまで」
流聖「なら良かった。体も心も見えない傷がついているかもしれないからな、しっかり休めよ」
💚「ありがとう流聖くん」
聖也「妖精クラスどう?慣れた?」
💚「んー…まだ慣れてはないけど、大体は分かったよ。」
流聖「なら……すちはもう妖精の一員か」
聖也「これからの妖精すち楽しみにしとくな」
💚「うん!2人とも妖精として受け入れてくれてありがとう!」
聖也「お礼なんか要らねぇよ、俺もすちのおかげで変われたし」
💚「??……変われた?どういう…」
妖精「おいおい、お前だってすちくんと話してんじゃねぇか!」
聖也「俺はいいんですぅ〜」
妖精「かぁーッッマウントキツ」
聖也「www」
妖精「ーーーー!」
聖也「ーーーーっ!」
💚「わぁ!!……聖也くん、妖精生徒さんとも仲良くなってる」
流聖「こいつ…すちの言葉のおかげで、今妖精生徒たちと積極的に交流しにいってんだよ」
💚「!?…そうなの…」
流聖「おかげで今こいつは人間とも妖精とも仲良い状態だ。」
💚「あの聖也くんが……妖精を嫌わなくなったんだ。」
流聖「それだけじゃねぇぞ?この学校の人間生徒全員、すちのおかげで妖精への認識が変わってきてる。「高嶺の花って思ってた妖精が、すちのような奴ばっか」って気づいてな」
💚「「すちのような奴ばっか」って、もしかして馬鹿にしてる?威厳がないみたいな…」
流聖「驕り高ぶらない良い奴ってことだわww」
💚「あ、そういうことね」
聖也「おい流聖ー!!食堂行こうぜ!!」
流聖「あ、おい待てっ!…じゃあなすち!また!」
💚「うん!バイバーイ!!」
流聖「タッタッタッタッ」
💚「…行っちゃった。どうしようかなこれから」
❤️「喋りにいかねぇの?すち目的でここまで生徒が集まってんだぞ?」
💚「俺喋るの得意じゃないし、自分からはまだできないよ。」
❤️「ふーん」
💚「それに、俺が喋りに行かなくても……」
💚「……人間も妖精も仲良く過ごせてるから、無理に喋りに行かなくても大丈夫。」
❤️「確かにな。ここには人間も妖精も居る…前のような気まずさは一切ない…明るい空間だ。」
💚「うん、みんな仲良く過ごせてる。」
❤️「……1週間前まで、「妖精人間混合学習」をみんな嫌がるほど他種族は嫌いだったはずなのにな…今は誰も、他種族を否定しない。」
❤️「種族間の壁を取り除いたのは…確実にすち、お前の功績だ。」
💚「………俺の功績、か……」
確かに俺の存在で、人間が妖精への意識を変えてくれたのは事実だけど……
俺が「妖精」って明かすきっかけをくれたのは、紛れもなくひまちゃんのおかげだ。ひまちゃんが居なかったら、まず妖精を好きになれなかった………。
💚「………それは違うかな。」
❤️「…?」
💚「俺だけじゃなくて、2人の功績……ね?」
❤️「!!」
実際そうでしょ?俺だけの力じゃ、ここまでの影響力を与えることができなかった。
ひまちゃんが居たから…俺をずっと助けてくれていたから、俺は道を踏み外すことなかったんだ。
💚「…ひまちゃんのおかげで、今の俺がここに居る。感謝しても、しきれないよ。」
❤️「……すち。」
💚「ひまちゃんと俺、2人の力で種族間の壁を変えた。そっちの方が……いいでしょ?」
❤️「…お前、どこまで聖人なんだよ。」
💚「本気で思ったんだけどな〜。」
❤️「…………………そっか」
💚「?……何か、歯切れ悪くない?」
❤️「……すち、すまない」
❤️「少し……付き合ってくれないか?」
💚「……付き合う?」
❤️「テクテク……」
💚「草原……」
ひまちゃんは俺を連れて学校を後にし、説得してくれたあの草原にまた来た。
💚「またここ?」
❤️「おう。」
💚「どうしてまたここに?」
❤️「………すちに、伝えたいことがあったから。」
💚「………伝えたいこと?」
❤️「もしかしたら、余計なお世話かもしれない。それならそうとはっきり言ってくれ…」
ひまちゃんは背を向けていたが、急に振り返り俺と目線を合わせる。
そして、堂々と俺に言い放った。
❤️「すち………お前は……」
第12話「本当の自分へ」