第2章「仄暗い願い」その15
「――ひとりで?」
「うん。そろそろ俺がいなくても、練習はできると思うしさ」
「それは、そうかもしれないけど……」
修介が明るく返しても、香島の歯切れは悪い。
「でも、権堂くん一人に任せっきりになっちゃうのは……」
修介の提案に、姫乃と香島の表情が曇(くも)った。
気を遣ってくれているのだとはわかったが、何となく釈然としない。
「……もしかして、俺一人だと信用ないかな?」
「そんなことない!むしろ香島くんのときだって、権堂くんがいっぱい頑張ってくれてたから……」
「だったら、任せてよ」
笑ってみせると、姫乃の表情から曇りが薄れる。
彼女の眼(まな)差(ざ)しに尊敬の念を感じ、修介は心の中でガッツポーズをした。
「もう、今日から一人で聞き込みに行くのかな?」
「だと、いきなりすぎるから、今日は顔出すよ。それで、しばらく顔出す回数減***************
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