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だいたい、物語というものに、
主人公は必要だ。
主人公の動き方によって、
物語の未来は決まる。
それは主人公が行動に出た分だけ、
未来の道は多くなる。
物語にとって、絶対不可欠な存在。
なくてはならない役。
そして、悪役も必要である。
悪役は一番の脇役であり、
その悪役が例え、
全てを知っていても。
悪役の意思によって物語の展開を
変えることはできない。
主人公しか、未来を変えられない。
物語っつーのは最初っから決まってて
それを変えることは多分、出来ない。
いわゆる、「運命」ってやつで。
その「運命」を変えることはできない
主人公を除いて。
変わらない運命を
悪役が変えられる訳もなく、
分かりきった運命の物語を
今日も進めていく。
____________
「ハートの女王を知らねえの?」
そんなお決まりのセリフ、
もう、何回も言った。
「今度こそは」なんて
淡い期待を持って
変えられるのは、お前だけなんだ。
唯一の光は、
主人公である、お前だけ___。
____________
「ボクが、ボクこそが
正しいんだ!!!」
よし、クリア、、
「人生は、不平等だよなァ?」
これも大丈夫、
「僕にくださいよぉ!」
まだ行ける、!
「ずっと、お前が
大っ嫌いだったんだよ!!」
これもクリア、
「この世で最も美しいのは、
もちろん アタシよね?」
あと、少し、!
「ヒーロー気取りか?
ウザったいなぁ!」
このままなら行ける、!
「お前達は、物語の主人公になる。」
あと、あと一回、!!
今度こそ、変えてよ主人公、!
____________
「グリム、?しっかりしてよ、!! 」
頼む、頼むよ主人公。
今度こそはハッピーエンドに送ってよ
「グルルッ、ガウッ!」
「エース!!」
「あいよ、大丈夫!」
まだ、まだ行ける、
もう、終わらせてくれ、!!!
嗚呼、またゲームオーバー。
変えられなかった、やっぱり、
これが運命なのかな。
所詮、脇役は何をやっても
運命には足掻けねえか。
でも、可笑しいな。この物語には、
主人公も悪役も脇役も、
完璧に揃ってるのに。
何が足りないんだ?
何があれば、物語を変えられる?
主人公の監督生、脇役の俺ら、
悪役のグリム、、、
いやもしかして、
グリムは悪役じゃ無いのか、?
そしたら、この物語には悪役がいない
それじゃあ成り立たない。
ハッピーエンドにたどり着くためには
多少の犠牲は必要。
みんなが幸せになる為には。
嗚呼、そっか、
しょうがねー、破れたページを
埋めてやるよ。
俺が、悪役になる。
そうすれば、この物語は完成する。
感謝しろよ監督生。
脇役が頑張るってんだ。
そんじゃ、いっちょやりますか!
「____次こそ、
最高のハッピーエンドに!」
パタン、と本を閉じる音がした。
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彼はこの物語の主人公である。
彼が悪役になれば、主人公が足りない
結局、最初から役が足りなかったのだ
彼は本当に欠けているものに
気がつけるだろうか。
さて、この物語はこれにて閉幕。
後は、君が繰り返し、
また繰り返しこの物語を読むことを。
期待していようか。