第三夢
暗い駅
駅のホームは外より暗くて、たまに明かりがついているぐらい。
由「懐中電灯でも持ってくればよかったな…」
そんな事を呟きながら、暗いホームを歩いて行く。
静かすぎて、そんな独り言でさえ大きく聞こえて、ホーム中に響く。
その時だった。
?「やぁ、」
由「!?」
声をかけたのは駅の車掌さん。
由「あ、」
この人には見覚えがあった。
昔、この駅を母が通れなくて困っていた時に助けてくれた人だ。
由「あなたは…」
車「私はこの駅の車掌だよ。」
車「君の事を待っていたんだ。」
待っていた?僕の事を?
車「着いておいで。」
スタスタと歩く車掌さんの後ろを、てくてくと少し早足で歩いて行く。
由「あの…なぜ僕を…」
車「ここだよ。」
車掌さんが指を差した車両に入ると、知らない人が座っていた。







