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私たちの暮らしは恵まれてるなんて言えないかも知れない。
家の裏にある井戸で水を汲み、
戦争中の今はまともにお風呂にすら入らない。
お米なんてめっそうもない
食べられるのは大根の茎や、さつまいも、
水遁(すいとん)を食べられる日はご馳走だった。
学徒出陣。それは19歳以上の男子を戦場に征かせる事。
赤紙が届いたときは足がすくみ、頭を鈍器で殴られたような衝撃だ。
それはお国のために。
それがこの時代の名誉なのだ。
だけど私は一人の男に惚れてしまった。
この時代に、恋は、きっと戦争を妄目になるだろう。
けれどいいの。貴方のために武器を作るなら、
貴方のために体力を削るなら
きっとこの世界は恵まれてるわなんて思ってしまうのよ。
下らない、些細なことでも
ただ私たちには祝福が欲しかった。
恵まれてる環境なんて望んで無いの。
ただ『また明日』が来る日々を送るために
墨だらけになって工場に向かうのよ。
きっとこの戦争長い長い期間になるかもしれない。
でもきっと勝つ。勝つのよ日本。